普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

小沢さんは政治家としてもう報道価値はないのか?

2011-10-11 16:16:22 | 政策、社会情勢
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 経済評論家の山崎 元さんがダイヤモンド・オンラインで 「小沢一郎、卒業」のすすめという気になる論文を書いています。
 政治では専門外の経済評論家の考えもそれなりに参考になると思って概要を書きました。
*小沢一郎氏、注目不要の理由 (緑字は私の付記)
 筆者は、国民が小沢一郎氏を「卒業」したらいいのではいかと言った。その理由は民主党の政権奪取以来の動きを見て、政治家としての小沢一郎氏が国民に貢献していると思えないからだ。
・鳩山首相・小沢幹事長体制で、小沢氏は、「政治主導」のかけ声の下に大臣と政務三役を省庁に送り込み、政策を陳情の受付まで含めて党の幹事長室に集約する、過去に例のない、特殊な体制を作ったが長続きしなかったし、(後記の様に)政策面での成果が殆ど出なかった。 
 (強圧的な官僚統制による)官僚の反発やサボタージュ、(経営者としては素人丸出しの)大臣や政務三役になった人材の不慣れや能力不足もあったかも知れないが、これらは政権交代を視野に入れた時点で考えておくべきマネジメントの問題だった。マネジメントの出来ない人物に地位と権力を与えてはいけない。
・下記のように政治の重要な分岐点での小沢氏の政策論議がない
 昨年の菅・小沢氏の代表選
 東日本大震災の復興についての提言や働きをしていない
 菅元首相を辞めさせる不信任案可決かという情勢をで「政局の人」としての存在感は示したが、その見立てと仕上げをしくじったし、ここでも「政策」は十分議論されなかった。
 小沢氏は、現在の日本の官僚制度や、記者クラブのあり方に対して大いに問題意識を持っていると聞く。このこと自体は、いいことだと思うが、ならば、政策そのものに関して、どうしてもっと自分自身で情報発信しないのか。
・若手議員に辻説法の効用を説くぐらいなら、自らも毎日ネットで政策を訴えたらいい。意見の出し惜しみは、政治家として怠慢だ。
・小沢氏は菅政権の原発事故処理に大いに不満を持っていると伝えられたが、その後の代表選では、原発問題の責任者の海江田万里氏を担いだのだから、原発事故問題で菅内閣を批判する資格はないし、あまりに不真面目だった。
・小沢氏は、過去に、選挙と政局ではめざましい働きをしたことがあり、これが氏の伝説の源になっているように思えるが、政策を語り、実現すること、さらに適切な人事を行うことが不得手なのではないか。この点、多くの議員立法に関わり議論の出来る人であった故田中角栄氏とは政治家としての価値の点で比較にならない。
・かつての大手証券会社には、過去に営業で実績を上げていて「営業の神様」などと称せられ、社内に子分をたくさん抱えて影響力を持つ社内の実力者ではあっても、経営や組織のマネジメントが下手で社長の座には就けない種類の証券マンがいたものだが、政治家としての小沢氏は同じように「親分」ではあるのだが、自らトップにはなれない。この種の人は、しばしば社内を派閥化して、かき回す。
・一国会議員としての小沢氏が、政策を訴えて、存在感を発揮するなら、それは、そのときに改めて評価すればいい。彼には、その気になれば発言の機会が十分あるはずだし、それは、歳費を受け取っている国会議員として国民から求められていることでもある。
 それまでは、敢えて小沢氏に注目する必要はない。芸能ニュース的な「小沢一郎報道」はもういらない。
[私の意見]
・山崎さんは小沢さんの政策論議がないと批判していますが、彼には「政治と金」にまつわる報道のネタとしては面白い材料があり、マスコミが彼の政策について訊かない理由も大きいと思いますが、何しろ20億という不透明な資金の流れが付きまとう彼の「不徳の致す」点があるのは彼の責任です。
・衆院選勝利の幹事長としてマニフェストを作りましたが、ばら蒔き4Kとして野党、マスコミから批判され、ねじれ国会では修正を余儀なくされるほどの、私から言わせれば野党並みの法案で、政権党の法案ではありません。
 民主党の立場に立って言えば、その法案が厳しい経済に即応しない公約でしたが、その情勢は公約作成時から判っていたことです。
 それで小沢さんは、菅さん攻撃のためにのマニフェストの原点回帰と言うばかりと個々の政策は発言は山崎さんが言うように、言わなかったのか、報道され無かったのかのどちらかです。
・鳩山代表選と衆院選の2勝の後党内で最大の勢力を持ちながらの代表選2連敗で小沢さんのつきが落ちたのか、そのやり方が時流に合わなくなったのでしょうか。
・山崎さんの言の通り小沢さんが本気で自分の政策を訴えるのなら、手持ちの豊富な秘書陣を動員すれば、人に聞かせるような政策は纏められるのでしょうが、今のところはそれ所ではないのでしょう。
・それにしても百数十人の手持ちの勢力の中で目立つのは山岡さんだけと言うのはどうでしょう。
 そう言えば、日曜の「たかじんのそこまで言って委員会」に問題の小沢さんの秘書だった石川さんが出場していました。
 最近の裁判のやり方について、検察批判の動きから最近は推定による判決が通常になったと、自分がそれで有罪になったのに、その方式に賛成に聞こえる発言に感心しました。
 小沢、石川両氏の裁判を前にして彼の本心は判りませんが、小沢さんに突っかかることもあり、小沢さんと距離を置いていると発言、そのために判決後は他の二人の秘書は丁寧にねぎらわれたのに、石川さんだけは「おう」とだけ言われた由。
 彼が退場後パネルの人達から、「彼のようなしっかりした人が小沢さんかり去り、後は小沢さんの言いなりになる人ばかり残る」との意見が出ました。
 小沢さんの長い政治生活の中で、かっての同志の渡部恒三さんや藤井裕久さんが彼と一線を画し、配下の人達が育たないのは何故でしょう。
 山崎さんの言葉を借りれば自分の議席確保の為以外には殆ど誰もついて来ない「親分」。
 藤井さんは議会での証言によれば、小沢さんの「政治の金」からみの離反のようですが、小沢さんに何か基本的に欠陥があるのでしょうか?

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