普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

退職後の生活設計のために

2011-04-10 11:00:05 | 外交・安全保障
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 4月6日の読売の編集手帖で良い言葉を見つけました。
「生きているということは/誰かに借りをつくること/生きてゆくということは/その借りを返してゆくこと――永六輔」
才気が溢れた永さんの言葉だけに判りやすくそして物の道理を就いた名言です。
 確かに生れてから学校を出るまでは母親始め人さまのお世話になるばかりです。
 そして就職して歳を取る毎に意図せずとも人さまにお返しをしていることに気付きます。
 然し定年後を借りをかえすか、更に借りを作るかが問題です。
 私も考えて見ますと、
 ・退職するまでに何度か大きい手術を受けましたが、最近は病気予防の薬を貰うための診察と薬代で、健康保険から保険料の数%しか給付を受けていません。
 実は各何回かの手術の間は、健康保険のお世話になることは殆ど無かったので、今までの生涯の健康保険料で言えば、保険組合に貢献していることになる筈です。
・介護保険も今までのところは無縁ですので、払い込み損の状態ですし、損をしてもこのままころりと逝きたいと思っています。
・退職後80歳まで約18年間ボランティア団体に勤めていたので、少ない手当てでしたが所得税も払ってきました。
・趣味の方でも生来の表に立つのが嫌いで、不得手なので、川柳では句会の清書、会計など裏方の仕事、ギターでは伴奏専門、英語では他の人が躓いた時の助言と、ずっとサポート役に徹して、永さんの言うように借りを返して来ました。
 然し私生活では家内から借りを作る事ばかりですし、英語クラブへの往復を会員から車に載せてもらったり、クラブの世話を皆から色々して貰ったり、結構人さまから借りを作っています。
 然し私の周辺を見ますと、私の場合はどちらかと言えば例外のようで、退職して間もなく亡くなったり、現役の時の不摂生で今の時代で言えば早死する人達も多いようです。
 そして私でもこれから先どうなるか全く判りません。
 私も運が悪いことが多いので、多分コロッと死に損じて、家内から尻を叩かれながら、介護を受けることになるかも知れません。
 然し一般の例として永さんの言うように、退職後も出来るだけ借りを作らず借りを返して行くための方法を考えて見ました。
 結論から先に言いますと、現役時代から健康管理に努めること、そして退職後の生活設計をして趣味やい仕事の準備をして置く事です。
 このような偉そうなことを書きますが、私のこれまでと今があるのは単なる偶然と幸運だっただけに過ぎませんので、私の反省を込めての話として聞いて下さい。

 私は何度も書きますが、元保全技術者・管理者です。
 その世界では「バスタブカーブ」と言う説が良く出来ます。
 詰まり多くの設備を総合した設備では、まずスタート初期のトラブルが多発し、次第に落ち着いて来るが、設備の耐用年数に近くなるとまたトラブルが多くなると言う説です。 だから設備の耐用年数の後半から特に意識して定期点検をし不具合の点を直して設備の寿命の延長を図るべきという話です。(福島第一原発の例がそうです。)

 それから先が私の説です。
 人体は多くの臓器の組み合わせからなっていますので設備の場合に良く似ています。
 生れて直ぐは色々の病気で両親を困らせます(虚弱体質の私は正にそうでした)が、その後は次第にその数が減り、現役ころは体力の知力も100%発揮、定年近くからまた病気の数が増え、定年後から急に病気が増えてきます。
 だから寿命の後半に差しかかる頃からの健康管理が重要になってきます。
・詰まり健康診断を毎年受検すること。
・悪いところがあれば直ぐ医者にかかり早く直して置く事。
・そして問題含みの症状の時は、出来る限りの名医に掛かること(設備保全で言えば係員も工事をする人にもレベルの差があり、レベルの上の人でも失敗もあります。)
・そのために特に成人病を中心とする致命的になりやすい病気に関する情報を集めて置く事。
 然し、人間の場合はここに一番の問題があります。
 人生の後半時は、会社で言えば仕事の責任が重くなりますのでつい仕事優先になってしまいます。
 職務の種類や責任によればつい食事管理がおろそかななります。
 そしてその影響が退職後に出て来た例を余りにも多く見て来ました。
もう一つ惑わせるのは女性の場合閉経に伴う大きな変化があります。
 然し人それぞれの考えがあります。
 仕事に殉ずるのも一つの考えです。
 然し私は退職後20~30年以上を有意義に過ごすためには、ここで将来の生活も考えて何とか折り合いを付けるべきだと思うのですが。
 実は私ごとですが、私がこのようなことを今までも何度も書いているのに、遠く離れて住んでいた娘が小学校では一番忙しいという教頭の仕事にかまけて、早期受診を遅らせたために49歳で早死してしまいました。
 私はこの強い反省から、現役の方に是非今の仕事が人生の総てではないと言いたいのです。
 なお私自身の経験からも周辺の人々を見てきた経験(趣味を活かして舞台照明の責任者になった人、若く始めたクラシックギターで弟子を取るまでになった人など)からも、健康管理に合わせて、趣味や退職後の第二の仕事に就いても計画的な準備をしておいてはと思うのですが。
 娘もベッドで定年後の夢を色々話していました。
 永さんの話のように定年して、借りをを作る以上に借りを返すためにも、現役時の定年後の生活設計が欠かせないと思うのですが。


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