福島第一原子力発電所は原発は地震と津波に伴う運転停止の失敗で地方の人達や日本に大きな損害を与えているのに、同じ東北にある女川原発は何とか無事に停止したために、特に報道されることなく情報が乏しいのですが、両者の比較をして見ました。
・運転開始日
福島:(福島第一以下同様の表記):71年~79年
女川: 84年
福島は先発の設備としては古い設計になっていたのは致し方ありませんが、
問題は1号機の耐用年数切れに当たって、その延長を図った時、延長許可の条件として、関係機関から設備の改善とメンテナンスの強化が条件として出されました。
然し会社は許可後数週間後に、ポンプやディーゼル発電機を含む冷却系の
設備の33カ所の検査をしなかったことを認めた事実からすれば、政府機関の許可の条件を殆ど無視されていたのが一番の問題です。
・立地
福島:津波の高さを最大約5・6メートルと想定して設計。事実は津波の高さは約10メートル。
女川:三陸沖地震津波や宮城県沖地震の経験から津波想定高さ9・1メートル
で、14・8メートルの所に立地。事実は1メートル地盤沈下し、津波高さ14メートル。
・外部電源:
福島:不明。一系統のみ?
今回の事故で福島県は東電に、福島原発では外部電源が鉄塔の崩壊で失われており、古い鉄塔の補強や建て替え、追加的な別系統の電源の導入が必要ではないか (毎日新聞より)と申し入れしたのを見ると1系統のみかも知れませんが、本当はどうだったのでしょう。
女川:3系統
今回の震度6強の余震で3系統の内2系統がダウンの報道で判明
・過去の設備のトラブル
福島:制御棒事故
構内火災、日本初の臨界事故、いずれも報告が遅れて問題になる。
2010年に電源喪失・水位低下事故と今回の事故に似た事故を起こしているのに対策を取らなかったのでしょうか。
女川:制御棒事故とう他の原発で良く報道される事故
・会社の体質
東京電力:柏崎、福島などのトラブルに対し29件?に亙る隠蔽報道
出世コースは総務系統の人達のみ
(私の推察ですが)現場と会社のトップの離反
東電は自衛隊や消防など施設内でごろ寝させ一日二食と評判を落とす
東北電力:? (ネット上では殆ど取り上げられていません。)女川原発内の施設に避難民を収容して評判を上げる
今日の読売新聞の社説の復旧・復興へ「想定外」に備え英知の結集をの「全原発の安全点検急げ」では次のように書いてあります。
・「想定外だった」では済まされないのが福島第一原発事故と、政府、東電の対応である。
・専門家は、平安時代の869年にこの地域が広範に浸水した津波の再来を予測し、2年前、福島第一原発の想定津波の見直しを政府に強く迫っていた。
・国会でも、大津波で福島第一原発などの原子炉冷却システムが機能しなくなる恐れはないか、という質問が幾度か出ていた。
・原発の安全確保には「想定外」を放置しておけない。国内54原発のうち東北地方以外の40基も、速やかに安全確認を行うべきだ。
・これらは今回同様の事故の再発を防ぐ応急措置に過ぎない。事態の沈静化後、事故原因を究明し、津波被害の想定などを各原発で根本的に見直すことが不可欠だ。
私は事故原因の解明に当たっては
・多大の犠牲を払って得た教訓、特に私は福島第一と女川の貴重な体験を活かすこと
・読売の指摘の他にも米国などからの同様な警告を無視してきた、東京電力の体質
・原発の危険性を身をもって経験している現場の貴重な経験と意見を無視してきたと思われる、安全より儲け優先の経営陣?
などなど大きな危険性を持っている総ての原発の経営陣の在り方の見直しも必ず含むべきだと思います。
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