普通のおっさんの溜め息

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天下り批判の官僚に仙谷長官の恫喝

2010-10-16 12:29:22 | 菅内閣

天下り批判の官僚に「将来に傷」 仙谷長官の“恫喝”で審議紛糾
 仙谷由人官房長官が、15日の参院予算委員会で、政府参考人として菅内閣の天下り対策に批判的な答弁をしたキャリア官僚に対し「彼の将来が傷つき残念だ」と発言し、審議が一時紛糾した。批判的な官僚に対する人事権の発動とも受け取れ、「公衆の面前で官僚を恫喝した仙谷氏の罷免を求める」(自民党中堅)との声も出てきた。
 予算委で答弁したのは、現在経済産業省官房付で、昨年12月まで国家公務員制度改革推進本部事務局の審議官だった古賀茂明氏。同氏は菅内閣が進める国家公務員の独立行政法人などへの「現役出向」について、こう批判した。
 「不透明な癒着は公務員の身分を維持して行っても全く同じことが起きる可能性があり、非常に問題だ」
 古賀氏は雑誌でも天下り規制を批判し、「肩たたき」を迫られているとされる。国会での答弁は公務員制度改革担当相として上司だった仙谷氏の逆鱗にも触れたようだ。
 「職務と関係ないことでこういう場に呼び出すやり方は、はなはだ彼の将来を傷つけると思います。優秀な人であるだけに、大変残念に思います」
 この件で答弁を求められていない仙谷氏が「関係ない質問に答えるな」とのヤジに構わず一方的にこう語ると、審議は中断。仙谷氏の発言は今後、理事会で協議することになった。
 仙谷氏は直後の記者会見で「彼のことを心配して言っただけの話だ。別に恫喝のつもりはない」と強弁、古賀氏の出席を「ルールが違う」と指摘した。
 だが、古賀氏はみんなの党の小野次郎氏が出席を求め、民主党側も了解していた。みんなの党の渡辺喜美代表は「古賀氏の話は正論だ。仙谷氏は守旧派の道をひた走りに走ってきて、そういう過去が暴かれるのがいやで恫喝したのだろう」と述べた。

 この件について参議院インターネット審議中継の模様を聞いてみました。
小野議員:公務員改革を骨抜きにしたと批判した改革派の公務員に退職を強要したり国内出張を2週間にもさせたのは完全なイジメだ。 
大畠経済産業大臣:このような形のことが行われて良いと思っていないので、本人の経験能力を活かす方向にで進めて行きたい。
古賀氏:天下りの問題点は
・天下りでポストが維持することで大きな無駄が生れるし、むだな予算が作られる
・民間企業を含んで癒着が生じるし、企業・業界を規制が変えられないことになり、極端な場合官製談合が生れる可能性がある、
ことで今回の出向では 天下りのように、退職金を2回貰うことがないなどが言われている
(前原さんの自民党の質問への回答)が、それは本質的な問題点ではない。
この点は公務員制度改革事務局でも民主党もこの点を強く批判されていた。
 それ以後それがどう変わったのかは私が職を離れていたので判らない。
 但し以上は全て経済産業省の意見でなく私の個人的な意見だ。
 然し、現役で出て行けば問題ないと言っているが全く不思議なロジックだ。
 小野さんが尖閣諸島問題が取り上げた時に、
仙石官房長官:
質問されていないが、古賀氏の上司として、小野議員が「職務と関係ないことでこういう場に呼び出すやり方は、はなはだ彼の将来を傷つけると思う。優秀な人であるだけに大変残念だ。

[私の意見]
・現役の官庁への関係機関への「出向」は誰が考えても「天下り」の言い換えとしか考えられないことを公務員制度事務局の担当者が明らかにしたようです。
・然しそれを推進する立場で、然も官庁に大きな権力を持つ仙石さんが「彼の将来を傷つける発言」と、 (ともすれば官僚を押さえつけようとする傾向のある)政治主導を推進する民主党政権のやり方を見れば、官僚に取っては仙石さんの発言は「政権の言うことを聞かねばどんなことになるか判っているだろう」と言う恫喝に聞こえてくるのは当然です。
・普通の上司としては大畠さんの発言は当然ですが、優れた上司なら国会で敢えて政権の非を唱えた、古賀さんの様な勇気と信念を持っている人こそ優遇しなければならないと思うのですが、事実は逆の例が多いのが残念です。
自民党へ
・昨日も自民党の国会審議に就いてのTwitterの記事を紹介しましたが、誰でも判っている事柄の政府攻撃ばかりで、政策論争が聞こえてこない (正確に言えば政策論争が殆どマスコミに取り上げられない)自民党に比して、今回のみんなの党の小野さんは(多分僅か10分の持ち時間の間) 、公務員制度改革と言う、民主党政権の看板政策の穴を突いたものです。
  然も思わぬ仙石さんの今後の公務員制度改革論議へも大きな影響のありそうな、問題発言まで引き出しました。
  自民党も今までの政府攻撃は続けるとしても、少なくともその半分の時間を割いて幾らでもある問題ダラケの同政権の政策の穴を、何故元政権政党としてのプライドも賭けて追及しないのでしょう。
 Twitterでも判るように民主党政権の攻撃は民主党の支持を減らす効果もありますが、政策のボロがポロポロ出ていてもまだ民主党に優しい国民、自民党アレルギーを持つ国民がまだ多い現状を考えると、政権攻撃ばかりでは自民党の支持の拡大には必ずしも繋がらないどころかマイナス効果もあるように思うのですが。
 自民党の役割は民主党政権が国の行く路を誤らせないのは勿論ですが、自民党としては政権奪回に向けて自党の政策が菅内閣の政策より優れていることをアピールし自党の支持率上昇を忘れてはいけないと思うのですが

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