13日のテレビ朝日の「スーパーモーニング」で「玉川総研!“円高”どうすればいい?直撃3賢人」と言うコーナーがありました。
その内容が余りにも突拍子なのでどうしようかと思いましたが、思いなおして素人からみた感想を纏めてみました。
玉川さの言う「3賢人」とは元大蔵官僚で青山学院大学教授の榊原英資さん、 同志社大学教授の浜矩子さんと林敏彦さんです。
[円高の原因と今後の成り行き]
浜さん:基本的には米国経済の没落で基軸通貨の立場がキープ出来なくなったことだ。
円が50円台になってもおかしくない。
私も住宅バブルのころから米国経済は可笑しく成りけていると書いてきました。然し正確には日本の金融が相対的に信頼度が増したのと、世界的な不況で各国が自国の通貨安の体制を取っていると言う報道の方が正しいような気がしますが。
[円高でも良いどころかメリットもある]
円高が直撃する輸出依存度は16.3%しかない
それにしては今日本が一番困っている内需を如何に拡大するかの具体的な提案が全くでていませんてした。
浜さん:ドル安、ユーロ安のため、安定している円による決済が次第に増えている。
いずれ円や元が基軸通貨となる可能性がある。
衰えかけているとは言え、依然として世界経済のリーダー的な存在である欧米の国々を押し退けて円が基軸通貨にするなど、欧米の経済が破綻でもしない限り、残念ながら日本にはそれだけの政治力もないし、デフレに苦しむ日本のその国力はないと思います。
林さん:産業の空洞化と言うが、海外に進出する企業ほど国内の雇用数が増えている。
それは海外に進出するに伴って技術指導のための要員の育成をする必要があるからだ。
これには玉川さんも取り残された中小企業の問題があると言っていました。
海外へ技術指導のために派遣される人は従業員の極く一部に限られています。
例えば職長一人の下に10人の作業者のチームがあるとして、海外は派遣されるのは職長かその下の責任の僅か一人で残りの9人の人達、余裕を見ても8人の人達を国内で雇う必要はないわけです。
林さんの説によれば技術者や職長級の人の穴を埋めれば済むのに、海外に進出する企業ほど国内の雇用数が増えているのはその他の要因、詰まりその企業は海外に進出するし、国内でも生産が行われているからです。
[今後の対策]
玉川さん:内需の拡大、サービス産業の強化
具体案なし、今その内需不振とデフレの関係をどう断ち切るのでしょうか。
米国は国内消費経済と、金融で今までやってきたのが破綻しかけて、オバマさんは製造業復興と輸出に重点を置こうとしていますが、この点の説明がありません。
榊原さん:日本古来の伝統工芸技術を活かすべきだ。
その活かされる範囲はどう考えても、今までの自動車や電機・電子製品に比べると遥かに輸出量は少ないと思います。
浜さん:海外の工場で稼いでその利益を送金すれば良い
・日本の取り残された多くの従業員の雇用問題はどうなるのでしょう。海外に就いて出るほどの力がない中小企業の人達はどうするのでしょう。
まさか余所での稼ぎをあてにして遊んでいてよいと言うのでしょう。
・無国籍化した企業が本社をそのまま外地で移したらどうなるのでしょう。だから民主党政権でさえ法人税減税を言い出している要因の一つと思うのですが。
・華僑のように海外で稼いでその金を本国に送金すれば良い。
この話しに就いては前にも書いたことがありますが、数千年と言う動乱の地で自然に生れたと言う国より地縁、血縁を大切にする中国系の人達なら判りますが、数百年も平和が続いた国の日本人にとって、この考え方は華僑に比べて遥かに少ないと思います。
・これからは仲良く出来る相手を探してその人達と助け合って行くしかない。自分の事ばかり言っては生きて行けない。
これに対しては玉川さんも「近くに自国のことばかり言って国もいるけれど」と言っていますが、理想は浜さんの言う通りか知れませんが、勢力を拡大しようとしている独裁国家、その目的のためには人民の情報管理しか辞さないお隣の国に、考え方を変えろと言うほう無理なことは判っています。
中国以外の国の何処の政府も、自国の利益優先をするのは当然で、浜さんの理想論を実現するのは夢物語同然と思います。
全体を通して見ると浜さんは今までの発言からみると天然?の様ですが、榊原さんの場合は、テレビ朝日か玉川さんがその全体の発言の一部を切り取ったのか、生真面目で思い込みの強そうな玉川さんをからかったような発言をしたようにしか思えてならないのですが。 (林さんは良く知りませんが、彼の真面目そうな話しぶりから見ると、上と似たような扱いをされているような気がします。)
それにしても何かと発言の多いレギュラーの鳥越さん、大谷さん、若一さんなどが、素人目でも首を捻ることばかりの、所謂3賢人の発言に殆ど一言も発言しなかったのは何故でしょうね。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治・人気ブログランキングへ