普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

小泉さんがやってきたこと、またはし残したこと事

2008-04-22 10:10:28 | 福田内閣

 最近の政治の低迷が続く中でまた小泉さんの存在がクローズアップされてきた。
 それで改めて彼のやってきたことを振り返って見たい。

[主な内政](黒字は私の意見)
 参照:Wikipedia 小泉純一郎 

○郵政民営化→成果は関係者の努力次第だ。
○数々の経費削減→膨大な借金返済のため止むを得ないことだが、これが現在の社会環境に大きな影を落としているのも間違いない事だ。
・国債30兆円枠キープ
 国債発行額を30兆円以下に抑制することを公約として掲げたが、達成できたのは2001年度と2006年度予算の2回のみだった。
  800兆もの借金を作った自民党、それを抑えきれなかった野党、どちらも責任を負う姿勢は全くない。
 国債費の約25兆がもし20兆だったら今日本が抱えている問題は直ぐ解決できるのに。
・年金改革
 国民の負担額を増やした。老齢者控除廃止や公的年金等控除の縮小で高齢者の負担分を増やした。
・医療制度改革
  医療制度改革関連法案を国会で可決させ、サラリーマンの医療費負担を2割から3割へ引上げた。70歳以上の高所得者について医療費の窓口負担が2割から現役世代と同じ3割へ上げた。2008年度からは70-74歳で今は1割負担の人も2割負担になる。
 その改革の一つが後期高齢者医療制度で福田さんが攻撃の的になっている。
・介護保険の経費削減
  特別養護老人ホームなど施設入所者の居住費、食費を保険から外した。
・生活保護費や児童扶養手当の削減。
・三位一体の改革として地方交付税の削減、地方への税源移譲。
 (地方への権限移譲の目的であるが事実は地方への交付金の削減→地方の疲弊、地方格差の発生にに繋がっている。)
○銀行の支援
 (バブル崩壊に伴い)公的資金を銀行に貸し付けることで、150兆円にも及ぶ銀行の不良債権処理を行った。
○道路公団民営化
 道路関係四公団の民営化法案成立。
 同法案を通すために道路建設の責任を道路公団から外したのが、現在の道路財源の一般財源化、暫定税率の処理の問題に繋がった。
○構造改革特区により規制緩和を促進。→一部成功したが十分ではない。
○最低資本金制度の特例措置(後に会社法の制定)により1円から企業を立ち上げることを可能にした。

 
[数々の規制緩和](黒字は私の意見)
 参照:Wikipedia 規制緩和 
・金融自由化
  これは小泉さんの責任ではないが、現在の石油、食糧不足に乗じた金融資本の傍若無人な跋扈を許してのだろうか。
 日本企業の良い所を活かし、日本の国益を護るためにも、自由化にも限度があると思う。

・タクシー台数の制限撤廃
  タクシー会社同士の競争が激化した結果、各社の利益率が劇的に低下して運転手の過重労働を招いているとの指摘がある。
・バス運送事業への新規参入の緩和
 労働環境悪化や事故多発の原因となっているとの指摘がある。
・電力自由化→成功
・電気通信事業の開放→成功
・農業への株式会社参入→賛成、成果はこれから
・郵便事業の民間開放→ 成功
労働者派遣事業
  労働者派遣法の緩和により、製造業や医療などにも派遣社員の使用が認められるようになり、以後企業では非正規雇用が急増。偽装請負・ニート・ワーキングプア・ネットカフェ難民など非正規雇用労働者の労働環境悪化を招いているとの指摘がある。
・建築基準検査機関の民間開放
  耐震偽装問題発生で、問題点が指摘された。
・官庁の仕事の一部の競争入札による民営化
  清掃などの一部の業種では企業間の競争激化のため、従業員の給与を法定の最低賃金まで下げる業者が現れ、官庁の仕事をするのに生活補助を受ける人より少ない収入で生活する従業員まで出てきた、NHKの「クローズアップ現代」で指摘している。

[自民党の次の党首は]
 上記の業績を並べて見ると、小泉さんが膨大な借金処理と言う難しい情勢の中でいかに大きな仕事をしたかが判る。
 それで小泉さん待望論が出てくるのは判るような気がする。

 然しその内容はやむを得ない事情もあったと思うが、如何にもその政治手法と同様に荒っぽ過ぎる。
 それが今のように自民党に取って厳しい状況に直面させているのだ。

 今、自民党でも小泉待望論があると言われているそうだが、今、自民党が追い詰められているのは、小泉改革の影の部分の処理だ。
 これは小泉さん本人でなくて、やはり他の人が処理するのが良い様な気がする。
 そうかと言って某テレビでは麻生さんの他に、小池百合子さんの名がでていたが、誰か良い人はいないのかなあ !!??!!。

参照:カテゴリー → 阿部内閣
               福田内閣

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