mugifumi日誌

海外旅行の体験のほか園芸、料理などの生活雑感を思いつくままに綴っています。

トルコ旅行で知った偉大な政治家

2011年06月05日 | インポート

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 去年の10月にトルコ旅行に行ってきましたが、最近の日本の政治の動きを見ていてトルコの偉大なる政治家を思いだしました。

 その名は「アタチュルク」すなわち、トルコ共和国の父といわれるムスタファ・ケマル将軍です。

 彼の名前を耳にしたのは、旅行2日目のアンカラでした。アンカラでは、「アナトリア考古学博物館」と「アタチュルク廟」を見学することになっていました。

 このうち、考古学博物館は、トルコの古い文化財を展示している施設で「考古学に興味がある人にはたまらない魅力的なところなんだろうな!」と思いました。

 ところが、「アタチュルク廟とは何だろう?」と思っていたのです。行ってみてビックリしました。その形がまるでベトナム・ハノイのホーチミン廟のようだったからです。

 そして、おまけが付いていました。私たちが見学していた時にドイツの首相メルケル?さんがこの廟を視察されていたのです。ドイツとトルコは仲がよいのだそうですね。もちろん、日本とも負けず劣らず仲がよいのですが・・・<何だか、世界大戦で敗れた国同士が中がよいようで・・・>

 そもそもこの「アタチュルク廟」に祀られているアタチュルクとはどんな人物なのかな?と思ったのですが、現地添乗員のフセインさん(早口の日本語と「ねえ!皆さん!」という言葉をひっきりなしに使う親しみの持てる面白い男性)が、いかにトルコ人が彼を尊敬しているかを説明していました。

 このアタチュルクという言葉は、議会から「トルコの父」という称号を贈られた、という意味らしいのですが・・・

 彼は、第1次世界大戦の敗北のときに、北部方面総司令官としてギリシャ軍に反撃するなど、その後のトルコ共和国の成立に尽力して、1923年に初代大統領に選ばれています。

 そして、イスラム教を国教ではなくする政教分離や、一夫多妻制の廃止、男女ともの教育の義務化、女性参政権のの実現、イスラム暦から太陽暦への変更、メートル法導入、アラビア文字にかわるローマ文字の採用、男性のフェス(トルコ帽)、女性のペチャ(顔をおおうヴェール)の使用禁止などの近代化を一挙の推し進めたそうです。

 イスラム勢力の反発は大変のものがあったと思うのですが、この困難な改革を断行した彼がいたからこそ今のトルコがあるのだというトルコの人々の思いが伝わってきました。

 日本はどのような方向に進んで行くべきか、難しい時代になっていますが、それだけに日本にもアタチュルクのような偉大な政治家が出現してほしいものです。

 巻頭写真は、トルコのアタチュルク廟です。


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