何回も話題に上がるためにどんどん書くことがなくなってきています。昨年の3冠馬オルフェーヴル、春秋グランプリ連覇のドリームジャーニーと同じ父ステイゴールド×母父メジロマックイーンのゴールドシップが皐月賞を制しました。
昨年は震災の影響で東京競馬場で行われましたが、今年は小回り中山競馬場に戻ってきました。ゴールドシップは東京競馬場の共同通信杯を叩き合いで制したように直線が長い方が合いそうな感じはあるのですが、地力と鞍上の好騎乗で見事に克服しました。
最後方からレースを進め、荒れた内を避けて他の馬が外に行くのを尻目に内を回り、ワープしてきたかのように先頭に立ち、そのまま先頭でゴール板を駆け抜けました。鞍上内田の好騎乗として語り継がれることでしょう(坂井千明元騎手によると当たり前の競馬とのこと(ブログ))。
父ステイゴールド×母父メジロマックイーンのGI馬はこれで3頭目。重賞勝ち馬では他にフェイトフルウォーがいます。この組み合わせのAEIは大変なことになっているでしょう。春の牡馬のクラシックを勝てないことで有名だったメジロ牧場の血を引く馬が2頭も皐月賞を勝つことになるとは。
他の累代交配を見て行きます。
祖母父:プルラリズム。フランスのGIIIを2つ勝っていますが、大物ではなく、種牡馬としても大物を出さないスプリント~マイル、ローカル向きでした。母父としても東京ダービー馬セントリック、函館2歳S馬サダムブルースカイを出しただけ。しかし、半妹に独重賞勝ちのSingletta、同じく半妹Ghislaineの仔に欧州チャンピオンマイラーのマークオブディスティンクション、子孫にGI2勝馬Laverock、先日ドバイGC(GIII)を勝ったOpinion Pollなどがおり、近親にはドクターデヴィアスやシンコウキングがいます。いわゆる良血馬でした。
曾祖母父:トライバルチーフ。Princely Gift産駒で2歳時に5FのノーフォークS、ニューSを勝った早熟短距離馬で、英供用時代に出した1000ギニー馬ミセスマカディーが代表産駒になります。日本では菊花賞3着のロングイーグルを出してはいますが、阪神3歳Sのリードエーティを初めとして数頭の3歳(今の2歳)重賞勝ち馬を出しており、やはり早熟短距離種牡馬とするのがいいでしょう。母父としては桜花賞のファイトガリバーを出しています。
高祖母父:ラークスパー。Never Say Die産駒のダービー馬。母内は曾祖母がAlycidon、Acropolis、Borealisの母Auroraで、それにBois Roussel、Precipitationと付けた重苦しい配合。重厚さが裏目に出たか、種牡馬としては失敗でしたが、母父としてイナリワン、リードホーユーを出しました。
5代母の父:ライジングフレーム。マイルのクレイヴァンSを勝ちました。リーディングサイアー3回。天皇賞馬オーテモン、オークス馬チトセホープ、桜花賞馬トキノキロクなどを出しましたが、どちらかというと質より量で勝負するタイプの種牡馬でした。5代母風玲はスイートフラッグの母。
6代母の父:ダイオライト。2000ギニー馬。スピードタイプの種牡馬と見られていましたが、3冠馬セントライトを初め、10頭の八大競走勝ち馬を出して大成功しました。6代母ハマカゼ(繁殖名、梅城)は桜花賞馬。
7代母:クレオパトラトマス(繁殖名、月城)。持込の帝室御賞典馬。
8代母:星旗。下総御料牧場の基礎輸入牝馬。
下総御料牧場の基礎輸入牝馬である星旗を起点とする名牝系で、クレオパトラトマス→ハマカゼを経る由緒正しきラインです。そこから名種牡馬ライジングフレーム、ダービー馬ラークスパーと付けられ、以降はトライバルチーフ、プルラリズムと大物感に欠ける短距離向き種牡馬が付けられています。それに国産の名ステイヤーのメジロマックイーン(小岩井のアストニシメント系)が付けられてできたのがポイントフラッグ。チューリップ賞2着で桜花賞、オークス、女王杯に出走しました。それに更にステイゴールドが付けられてできたのがゴールドシップ。オルフェーヴル=ドリームジャーニーにしてもそうですが、残り1/4はちょっと軽めですね。
星旗系のGI級勝利はニホンピロムーテーの1971年菊花賞以来。下総御料牧場の牝系の中央GI級勝利は星谷系サニーブライアンの1997年ダービー以来。随分と期間が空きました(交流GIを含めると種正系ビッグロマンスの2010年全日本2歳優駿以来です)。「なかなか血の入れ替えができない小さい牧場としては、古い血統で勝てたのがうれしい。」との出口牧場出口社長の談(記事)。古い血統から活躍馬を作るヒントがゴールドシップの血統表にあるように思います。
下総御料牧場の牝系の皐月賞馬はボストニアン、トウカイテイオー、サニーブライアンの3頭。全て春の2冠馬ですね。共同通信杯を勝った皐月賞馬はカブラヤオー、ミスターシービー、ナリタブライアンの3頭。3冠馬2頭に春の2冠馬1頭。1984年のグレード制導入以降、2馬身半以上の着差で皐月賞を勝ち、ダービーに出走した馬はミホノブルボン、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴルの4頭。3冠馬3頭に春の2冠馬1頭です。
ダービーも射程に入りましたか。
昨年は震災の影響で東京競馬場で行われましたが、今年は小回り中山競馬場に戻ってきました。ゴールドシップは東京競馬場の共同通信杯を叩き合いで制したように直線が長い方が合いそうな感じはあるのですが、地力と鞍上の好騎乗で見事に克服しました。
最後方からレースを進め、荒れた内を避けて他の馬が外に行くのを尻目に内を回り、ワープしてきたかのように先頭に立ち、そのまま先頭でゴール板を駆け抜けました。鞍上内田の好騎乗として語り継がれることでしょう(坂井千明元騎手によると当たり前の競馬とのこと(ブログ))。
父ステイゴールド×母父メジロマックイーンのGI馬はこれで3頭目。重賞勝ち馬では他にフェイトフルウォーがいます。この組み合わせのAEIは大変なことになっているでしょう。春の牡馬のクラシックを勝てないことで有名だったメジロ牧場の血を引く馬が2頭も皐月賞を勝つことになるとは。
他の累代交配を見て行きます。
祖母父:プルラリズム。フランスのGIIIを2つ勝っていますが、大物ではなく、種牡馬としても大物を出さないスプリント~マイル、ローカル向きでした。母父としても東京ダービー馬セントリック、函館2歳S馬サダムブルースカイを出しただけ。しかし、半妹に独重賞勝ちのSingletta、同じく半妹Ghislaineの仔に欧州チャンピオンマイラーのマークオブディスティンクション、子孫にGI2勝馬Laverock、先日ドバイGC(GIII)を勝ったOpinion Pollなどがおり、近親にはドクターデヴィアスやシンコウキングがいます。いわゆる良血馬でした。
曾祖母父:トライバルチーフ。Princely Gift産駒で2歳時に5FのノーフォークS、ニューSを勝った早熟短距離馬で、英供用時代に出した1000ギニー馬ミセスマカディーが代表産駒になります。日本では菊花賞3着のロングイーグルを出してはいますが、阪神3歳Sのリードエーティを初めとして数頭の3歳(今の2歳)重賞勝ち馬を出しており、やはり早熟短距離種牡馬とするのがいいでしょう。母父としては桜花賞のファイトガリバーを出しています。
高祖母父:ラークスパー。Never Say Die産駒のダービー馬。母内は曾祖母がAlycidon、Acropolis、Borealisの母Auroraで、それにBois Roussel、Precipitationと付けた重苦しい配合。重厚さが裏目に出たか、種牡馬としては失敗でしたが、母父としてイナリワン、リードホーユーを出しました。
5代母の父:ライジングフレーム。マイルのクレイヴァンSを勝ちました。リーディングサイアー3回。天皇賞馬オーテモン、オークス馬チトセホープ、桜花賞馬トキノキロクなどを出しましたが、どちらかというと質より量で勝負するタイプの種牡馬でした。5代母風玲はスイートフラッグの母。
6代母の父:ダイオライト。2000ギニー馬。スピードタイプの種牡馬と見られていましたが、3冠馬セントライトを初め、10頭の八大競走勝ち馬を出して大成功しました。6代母ハマカゼ(繁殖名、梅城)は桜花賞馬。
7代母:クレオパトラトマス(繁殖名、月城)。持込の帝室御賞典馬。
8代母:星旗。下総御料牧場の基礎輸入牝馬。
下総御料牧場の基礎輸入牝馬である星旗を起点とする名牝系で、クレオパトラトマス→ハマカゼを経る由緒正しきラインです。そこから名種牡馬ライジングフレーム、ダービー馬ラークスパーと付けられ、以降はトライバルチーフ、プルラリズムと大物感に欠ける短距離向き種牡馬が付けられています。それに国産の名ステイヤーのメジロマックイーン(小岩井のアストニシメント系)が付けられてできたのがポイントフラッグ。チューリップ賞2着で桜花賞、オークス、女王杯に出走しました。それに更にステイゴールドが付けられてできたのがゴールドシップ。オルフェーヴル=ドリームジャーニーにしてもそうですが、残り1/4はちょっと軽めですね。
星旗系のGI級勝利はニホンピロムーテーの1971年菊花賞以来。下総御料牧場の牝系の中央GI級勝利は星谷系サニーブライアンの1997年ダービー以来。随分と期間が空きました(交流GIを含めると種正系ビッグロマンスの2010年全日本2歳優駿以来です)。「なかなか血の入れ替えができない小さい牧場としては、古い血統で勝てたのがうれしい。」との出口牧場出口社長の談(記事)。古い血統から活躍馬を作るヒントがゴールドシップの血統表にあるように思います。
下総御料牧場の牝系の皐月賞馬はボストニアン、トウカイテイオー、サニーブライアンの3頭。全て春の2冠馬ですね。共同通信杯を勝った皐月賞馬はカブラヤオー、ミスターシービー、ナリタブライアンの3頭。3冠馬2頭に春の2冠馬1頭。1984年のグレード制導入以降、2馬身半以上の着差で皐月賞を勝ち、ダービーに出走した馬はミホノブルボン、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴルの4頭。3冠馬3頭に春の2冠馬1頭です。
ダービーも射程に入りましたか。