うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

サクラチヨノオー死亡

2012-01-11 19:28:56 | 競馬日記
ダービー馬サクラチヨノオーが亡くなりました(記事)。

この馬がダービーを勝った1988年は日本におけるNorthern Dancer系(その中でもNijinsky系)の全盛期で、ヤエノムテキスーパークリークと牡馬のクラシックを完全制覇しました(アーカイヴス)。
谷岡牧場の基礎繁殖牝馬スワンズウッドグローヴの孫で、全兄にサクラトウコウ、半弟にサクラホクトオーいます。

サクラトウコウは脚元に爆弾を抱え、重賞勝ちは七夕賞のみですが、種牡馬としては競走成績を上回る活躍をしました。代表産駒は天皇賞馬ネーハイシーザー。他に水かきを持っていたことで有名なスガノオージも出しています。ネーハイシーザーは中距離のスピード馬で、ヒマラヤンブルーを出すようなポテンシャルを持っていたにも関わらず、全く種付け頭数が伸びず、繁殖牝馬の質にも恵まれず、早々と種牡馬引退しました。非常にもったいないと思います。
サクラチヨノオーはサクラエキスパートマイターンのような重賞勝ち馬、皐月賞2着のサクラスーパーオーを出しましたが、兄のように大物を出すことはありませんでした。ただし、CPI=0.89に対し、AEI=0.82で、悪い種牡馬だったわけではありません(データ)。サクラトウコウはネーハイシーザーのおかげもあって、CPI=0.80に対し、AEI=0.98と、恵まれない繁殖で大健闘でした(データ)。

マルゼンスキーの系統もほぼ途絶えてしまいましたが、スワンズウッドグローヴを始祖とする牝系は今でも栄えています。昨年はナムラクレセントが阪神大賞典を勝ちました。
サクラチヨノオーの血はサンデーサイレンスと良く合うので(サクラプレジデントで証明されています)、牝系に入っての復活もまだあきらめていません。