うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

Black Caviarをなめていた

2011-04-07 19:49:32 | 競馬日記
Black Caviarという馬が強いそうですね。
The World Thoroughbred Rankings - 1st October 2010 to 27th March 2011で牝馬でありながら130というレーティングを得てトップです。この130は2009年のGoldikovaと同じで、2009年のZenyatta、2008年のZarkavaの128よりも上という高い数字です。スプリント部門での130以上は1990年のDayjurの133以来です(セックスアローワンスが3ポンドならDayjur並、4ポンドならDayjur超え)。

どんなものかレース映像を探してみました。その130のレーティングを得たレースです。
BLACK CAVIAR - NEWMARKET (G1) - 2011 - 1200 MTS


これは強い。牝馬でありながらトップハンデを背負い、残り300m地点で馬なりのまま先頭、そこから軽く仕掛けて一気に抜け出し、ラストは流す余裕があって3馬身差。他の馬との力の差がスプリントGIとは思えないですね(距離が長い方が力の差がはっきりと出る)。将来の名馬が新馬戦で見せるような競馬です。「スプリント界の大物」みたいなのは昨年のStarspangledbannerのこともありますからあまり信用していなかったのですが、これは本物と見ていいでしょう。
合田氏によれば秋にはスプリンターズSに来る可能性があるそうです(記事1記事2)。遠征競馬に適応できるかがまず第一の関門であり、後はコーナーさえ曲がれれば日本でも当然ながらいいレースをしてくれると思います。

レースは見たことがなかったのですが、血統表は何回も眺めています。その配合はBel Esprit x Desert Sun x Snippets x Vain。父Bel Espritはロイヤルアカデミー産駒のオーストラリア産スプリンターでGI2勝。母父Desert SunはGreen Desert産駒で重賞勝利なしの英産二流スプリンター。代表産駒は名牝Sunline。祖母父SnippetsはBuckpasserを通らないTom Fool系のオーストラリア産スプリンターで、後継種牡馬Pinsを得て父系を継続中です。曾祖母父Vainは1969-70シーズンの年度代表馬に選ばれたオーストラリア産名スプリンター。徹底的にスプリンターが累代交配されています。そして最前面のクロスはVain 3 x 4。これは単一クロスですが中の血は十分に生きていると思います。土着化した血をどのように使うかという面から参考になる点がありそうです。