ダービーを勝ったのはJuddmonteのWorkforce。7馬身差、ラムタラの打ち立てたコースレコードを1秒近く更新する歴史的圧勝でした。サー・マイケル・スタウト師の管理していた名馬Shergarの名前が出てきてしまうレースでした。
WorkforceもKing's Best産駒。同一年に日英のダービー馬を出す歴史的快挙です(Darleyも大喜び)。これ以前に日英のダービー馬を出した種牡馬はCaerleonのみでした(1991年ジェネラス、1996年フサイチコンコルド)。
Workforceは父Kingmambo×母父Sadler's Wellsのニックスの類似型で、この配合からKing's Bestは既にロッキンジSのCreachadoir、モーリスドゲスト賞のKing's Apostleという成功例を出しています。
Workforceの配合で私が特に気に入っている点は、PasadobleとAllegedの呼応でRibot、Princequillo、AlibhaiというTraceryを軸としたスタミナを押さえていること、Star Appealの母SternaによってAllegretta内のドイツ血統Alchimistがクロスし、それがBay RonaldによってSadler's Wells内Hyperionに直結することです。簡素な異系交配の父King's Bestとは全く異なる配合ですが、いい配合ですね。
エイシンフラッシュはここまでの上手い構造は確保できていませんが、種牡馬としての血統的価値が突如跳ね上がったように思います。上手な引き際を考えないと。
Juddmonte対Ballydoyleのダービーだったわけですが、Ballydoyleの3頭は2着At First Sight、4着Jan Vermeer、5着Midas Touchで、ペースメーカーのAt First Sightが2着に粘りました。3着はGodolphinのRewilding(母はヴェルメイユ賞のDararaで、24歳のときの仔、兄姉に名牝Dar Re Mi、QエリザベスIISのRiver Dancer、ランヴェトSのDarazari)。King's BestはDarleyの種牡馬なので、Darley = Godolphinにとってもハッピーなダービーになりました。上位5頭の内、ドイツ血統を持たないのはJan Vermeerのみ。この意味でもエイシンフラッシュは期待が大きいです。
ダービーに関して、全くの余談ですが、Jan Vermeerは「ヤンフェルメール」か「ジャンヴァーミアー(もしくはジャンヴァーミール)」かどっちかなんだろうと思っていたのですが、JRAサイトでは「ジャンフェルメール」を採用していますね(JRAサイト)。
オークスはSnow Fairyが勝ったのですが、これの鞍上もダービーと同じライアン・ムーアでした。若くして英国のリーディングジョッキーを獲得した騎手ですが、クラシックの勝利はありませんでした。この2日間で一気に頂点に上り詰めましたね。
Snow FairyはRoberto、In Reality、Raise a Native、Buckpasserとずいぶんアメリカンな血のクロスを持ちます。最も強調されているのがダービー馬Robertoである点に距離適性を見ることができます。
仏ダービーことジョッケクルブ賞はLope de Vegaが勝ち、仏2冠を達成しました。この馬はHurricane Run、Borgiaなどと同じくアメルラント牧場の自家生産馬なんですね。調教師もこれらと同じファーブル師です。
父のShamardalもDarleyで供用されています。繁殖部門でDarleyはCoolmoreに遅れを取っていますが、昨年、Cape Cross産駒Sea the Starsが大活躍しましたし、差が詰まってきているかもしれませんね。1988年のCaerleon以来、1989年のBlushing Groom以外はすべてCoolmoreの種牡馬が英愛リーディングサイアーに輝いています。King's Best、Dubawi、Shamardalと好調な種牡馬をそろえているDarleyがこの牙城を崩すことができるのか、注目です。
Ballydoyleは前走ダンテSでWorkforceに快勝したCape BlancoとViscount Nelsonを出走させました。しかし、Viscount Nelsonの方が5着で、Cape Blancoは10着と惨敗しました。これだけ有力馬を抱えていて、今のところ全部落としているまずい展開です。古馬も含めたGI勝利もFame and Gloryによる2勝のみ。残す愛ダービー/オークス、仏オークスで一つぐらいは取れるのでしょうか。
ケンタッキーダービー、プリークネスSの勝ち馬不在のベルモントSは過去の傾向通りプリークネスSと同じ12頭の出走頭数を確保できました。勝ったのはDistorted Humor産駒Drosselmeyer。ケンタッキーダービー馬Super Saverと同じウインスターファームの所有。重賞初勝利がベルモントSになりました。
伊オークスはDanehill Dancer産駒Contredanseが勝ちました。いとこにDesert Kingがいます。
WorkforceもKing's Best産駒。同一年に日英のダービー馬を出す歴史的快挙です(Darleyも大喜び)。これ以前に日英のダービー馬を出した種牡馬はCaerleonのみでした(1991年ジェネラス、1996年フサイチコンコルド)。
Workforceは父Kingmambo×母父Sadler's Wellsのニックスの類似型で、この配合からKing's Bestは既にロッキンジSのCreachadoir、モーリスドゲスト賞のKing's Apostleという成功例を出しています。
Workforceの配合で私が特に気に入っている点は、PasadobleとAllegedの呼応でRibot、Princequillo、AlibhaiというTraceryを軸としたスタミナを押さえていること、Star Appealの母SternaによってAllegretta内のドイツ血統Alchimistがクロスし、それがBay RonaldによってSadler's Wells内Hyperionに直結することです。簡素な異系交配の父King's Bestとは全く異なる配合ですが、いい配合ですね。
エイシンフラッシュはここまでの上手い構造は確保できていませんが、種牡馬としての血統的価値が突如跳ね上がったように思います。上手な引き際を考えないと。
Juddmonte対Ballydoyleのダービーだったわけですが、Ballydoyleの3頭は2着At First Sight、4着Jan Vermeer、5着Midas Touchで、ペースメーカーのAt First Sightが2着に粘りました。3着はGodolphinのRewilding(母はヴェルメイユ賞のDararaで、24歳のときの仔、兄姉に名牝Dar Re Mi、QエリザベスIISのRiver Dancer、ランヴェトSのDarazari)。King's BestはDarleyの種牡馬なので、Darley = Godolphinにとってもハッピーなダービーになりました。上位5頭の内、ドイツ血統を持たないのはJan Vermeerのみ。この意味でもエイシンフラッシュは期待が大きいです。
ダービーに関して、全くの余談ですが、Jan Vermeerは「ヤンフェルメール」か「ジャンヴァーミアー(もしくはジャンヴァーミール)」かどっちかなんだろうと思っていたのですが、JRAサイトでは「ジャンフェルメール」を採用していますね(JRAサイト)。
オークスはSnow Fairyが勝ったのですが、これの鞍上もダービーと同じライアン・ムーアでした。若くして英国のリーディングジョッキーを獲得した騎手ですが、クラシックの勝利はありませんでした。この2日間で一気に頂点に上り詰めましたね。
Snow FairyはRoberto、In Reality、Raise a Native、Buckpasserとずいぶんアメリカンな血のクロスを持ちます。最も強調されているのがダービー馬Robertoである点に距離適性を見ることができます。
仏ダービーことジョッケクルブ賞はLope de Vegaが勝ち、仏2冠を達成しました。この馬はHurricane Run、Borgiaなどと同じくアメルラント牧場の自家生産馬なんですね。調教師もこれらと同じファーブル師です。
父のShamardalもDarleyで供用されています。繁殖部門でDarleyはCoolmoreに遅れを取っていますが、昨年、Cape Cross産駒Sea the Starsが大活躍しましたし、差が詰まってきているかもしれませんね。1988年のCaerleon以来、1989年のBlushing Groom以外はすべてCoolmoreの種牡馬が英愛リーディングサイアーに輝いています。King's Best、Dubawi、Shamardalと好調な種牡馬をそろえているDarleyがこの牙城を崩すことができるのか、注目です。
Ballydoyleは前走ダンテSでWorkforceに快勝したCape BlancoとViscount Nelsonを出走させました。しかし、Viscount Nelsonの方が5着で、Cape Blancoは10着と惨敗しました。これだけ有力馬を抱えていて、今のところ全部落としているまずい展開です。古馬も含めたGI勝利もFame and Gloryによる2勝のみ。残す愛ダービー/オークス、仏オークスで一つぐらいは取れるのでしょうか。
ケンタッキーダービー、プリークネスSの勝ち馬不在のベルモントSは過去の傾向通りプリークネスSと同じ12頭の出走頭数を確保できました。勝ったのはDistorted Humor産駒Drosselmeyer。ケンタッキーダービー馬Super Saverと同じウインスターファームの所有。重賞初勝利がベルモントSになりました。
伊オークスはDanehill Dancer産駒Contredanseが勝ちました。いとこにDesert Kingがいます。