うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

セレクトセール

2005-07-12 20:30:31 | セリ
昨日から2日間に渡ってセレクトセールが行われました。
落札額が1億円を超えたのは7頭で、最高額は「マストビーラヴドの2005」の2億1千万円でした。「マストビーラヴドの2005」は半姉に本年の3歳マイル2冠馬のラインクラフトがいます。ただ、ラインクラフトの方が配合的に良さそうですね。

種牡馬別ではアグネスタキオン産駒が高い評価を受けたようで、3頭が1億円以上でした。

高額落札馬の中で血統構成的に注目すべきは半姉にトゥザヴィクトリー、半兄にサイレントディールがいる「フェアリードールの2005」(落札額1億7千万円)でしょう。
父がこれら2頭のサンデーサイレンスからアドマイヤベガに変わっています。
中島理論的に考えると、4代血統表内で、父のアドマイヤベガ、祖母父のSharpen Up、曾祖母父のTerrible Tigerと3回0交配を用いています。そして、父が既に死亡しているマイナーさ。

中島理論的にNureyevが最優位ですが、五十嵐氏理論的にもNureyevを強調しています。
父も毋もHyperion-Gainsboroughが豊富で、傾向が合っています。大きなクロスとしてはNorthern Dancerの4×3があります。
Northern Dancer4×3を持ち、父がサンデーサイレンス系の馬としてはデルタブルースがいます。デルタブルースは父ダンスインザダーク、母父Dixieland Band、祖母父Alleged、曾祖母父Sir Ivorで、Bull Lea、Blue Larkspur、War Admiralといったアメリカ系のスタミナを積極的に活かし、さらにAlibai、Princequillo、Ribotも加えています(IK評価:菊花賞)。中長距離向きの配合としての迫力は十分です。
それに対し、「フェアリードールの2005」では、アメリカ系はあまりクロスしない代わりにHyperionが14個、Gaisboroughが20個、Pharosが14個、Phalarisが16個と次世代型土台構造を作っており(デルタブルースではHyperionは9個、Gainsboroughは15個、Pharosは11個、Phalarisは11個)、またNorthern Dancerの4×3への血の集合も見どころがあります。
父、半兄姉が中距離タイプであり、また前面でAlmahmoud、Pharamond、Nasrullah、Khaledがクロスしているため、スピードが勝っているように見えますが、Hornbeam、Amerigoの活かし方は完璧だし、Foxhunter、Beau Pereのスタミナも加えているし、父、半兄姉同様2400mぐらいは持ちそうです。配合として、十分及第点です。
コンラッドは母父NureyevでNorthern Dancer4×3を持つので、これの評価も参考になります(IK評価:ラジオたんぱ賞)。
「フェアリードールの2005」の方が土台構造が磐石なので、私が採点するならコンラッドより上にしたいです(久米氏がどう評価するかは知りません)。
まだ重賞を勝っていないためウェブ上に評価が公開されていませんが、アドマイヤフジの配合も参考にしてください。

参考:サイレントディールのIK評価(武蔵野ステークス)