裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

成長しつつある

2018年04月10日 10時11分35秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
分裂!
ある瞬間だ。
水の流れの加減でか、なにかがぶつかったからか、彼のからだはまん中からふたつに分かたれてしまった。
ところが、どうした偶然だろう。
膜の一部がくっついたままだ。
あっちはこっちを離そうとせず、こっちはあっちを引き寄せる。
彼に意識はまだ芽生えないが、ふたつに解体されたはずの彼は、あっちも、こっちも、どちらも彼なんだった。
分かたれたようで、それはひとつなのだ。
その証拠に、薄膜を間に介して、相変わらず今まで通りに、片方が外界から得た要素はもう片方にまで拡散し、ふたつの内部は等質にして動的平衡を保ててる。
その上に、分裂したひとつひとつはそれぞれに、すべてが丸くおさまってた今までと同じ大きさにまで膨らむことができる。
これは、実質の成長だ。
大きくなったんだ、彼は。
この作業をくり返せば、彼は延々とからだを大きくしていくことができるぞ。
しかもこの奇妙な形は、各部位に個別の役割を持たせることも可能だ。
ふたつに分かれた上の方の球体部は、水の本流にさらされるので、外界からより多くの要素を取り込む役割が期待できる。
一方、下になった半球体部には、海底にしがみついて態勢を安定させる役を割り振る。
そうすれば、さらにその役割に特化した機能を、各部位が独立で高度に発展させられそうだ。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
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