裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

フィギュアスケート男子・プルシェンコさんのこととか

2010年02月18日 10時41分38秒 | Weblog
プルシェンコ、つーの?
すごいね、あいつ。
王者ってのはこういうものか、と感心したくなります。
演技中の余裕、ひとつひとつの所作の美しさ、演技後の振る舞いの風格・・・これじゃ誰も歯向かえないんじゃないですかね。
「一度やめて普通のひとにもどってパスタとか食べてみたけど飽きたんでもどってきた」らしいです、三年ぶり。
で、これだもんなあ。
オリンピックで勝つ、ってのはこういうことなんだろうな。
日本選手のも全部観てみたけど、動きがカチャカチャしてて、一生懸命やっとりますエエわたくし感がにじみすぎてて、「飛びますよ飛びますよ、あ~らよっ」ってな感じで、なめらかさとメリハリがない。
優雅じゃない。
王様は、颯爽と、軽々と、ヒョイと、プログラムを寸断することなく飛んでます。
美しさを競おう、って種目なんだから、日本選手はもっと見せ方を考えてほしい。
きちんと飛んだり、ややこしいステップを踏んだり、難度の高いものを正確にこなす、って作業は得点になるんだろうけど、あらゆる要素を詰め込みすぎると、物欲しげに感じられてしまいます。
プルシェンコ氏は演技後のインタビューで、「普通にやったよ。全部出せたと思うよ」なんて言ってました。
このやすやすっぷりこそ、ふてぶてしさこそ、真の実力ってもの。
練習でいくらできても、四年でたった一度の機会にすべてを完璧にやりきらなければならないってのは、心の充実が必要。
このひとのえらいところは、積み重ねの裏打ちをまったく感じさせないところね。
ものごっついえげっつない練習してるに決まってんのにね、それを見せない。
「楽しみます」という言葉を使うアスリートをぼくは信用してないんだけど、この王様は、演技の何分かを心から楽しんでて、ハッとさせられました。
「楽しむ」という言葉を、普通の選手はおまじないに使います。
その一言をつぶやけば、気が楽になりそうだからね。
だけど本当に楽しむには、100回やっても失敗しないという心のゆとりが必要なんだな。
このひとは、突き抜けちゃってます。
このひとの五輪に、魔物なんていませんね。
おめでとう、金メダルはあんたのものでしょ。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

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