チョコの日と、返す日

チョコをもらっても、お返しするべき日に返したことがない。
そんなやり取りは、サムライのすることじゃないからだ。
・・・と意見を開陳したら、いや、きちんとお返しするのがサムライというものなのではないか、という議論があった。
で、自分なりに考えてみた。
つまりオレは、義理ごとを排除した世界にいきたいんだった。
世間のあらゆる義理ごとを無視できる超然の立ち位置に。
オレは、したくないつき合いはしない、と心に決めてる。
面倒な貸し借りの関係を築かない。
それが実現できる独立独歩の立場になったし、浮き世の一切の義理ごとから退いたつもり。
貸しをつくらないから、借りなど返す必要がない。
うかつにもらわないし、おごらせないし、お願いごとをしないし、極力世話にもならない。
そもそもそれができるのは、本物の信頼関係でつながる相手だけだろう。
義理を排除、の裏には、相手との関係がフェアかどうか、が必要絶対条件になる。
自分のやりたいことだけをするために、相手にも完全なフリーの立場でいてもらう。
飲み会をひらくときなども、「きてください」などと言わずに「自由参加です」という物言いをすることを厳密に心がけてる。
体験さんに入会のご案内をするときですら、「入って」などと誘わず、「よかったら仲間に」とフリーハンドの判断権を相手に与える。
それくらい、貸し借りの関係は厳しく律してるつもり。
それがあってこそ、一切の判断を主観のみで行う権利を有する。
しんどい生き方だけど、完全な自由の確保ができる。
悪いけどオレ、約束なんてしないよ。
自由だもん。
今のところそれは、１００％の精度で、とはなかなかいかないけど、相当に身ぎれいでいられてるつもり。
チョコとて、横柄な口ぶりにはなるけど、もらってほしいからあげます、なんだろうし、こっちからの、くれ、ではないし、見返りを期待してのことならこっちから願い下げだし、幸いなことに頂戴した分にはそういうわけではなさそうだし、だいたい「返す日」ってなんだ！って思うし、そもそもサムライにそれを期待する人物は工房にはいまい。
つまり、悪いけどみなさん、そういうことですから。
つか、たいしてもらってないけどね、くーっ。

東京都練馬区・陶芸教室／森魚工房 in 大泉学園