友から「飯田線秘境駅の旅」にどうかと誘われたので、二つ返事でOKしたが、来てみれば、全く何にも無いところ、別の友曰く “飯田線は、知る人ぞ知る、「泣く子も眠る超ローカル線」「知らずに乗ったら、たまったもんじゃない路線」”・・・とどこかに書いてあったとのこと。
親友の誘いでなかったら、行き先の選択ミスとなるが、そう言ってしまう訳にも行かず。 今回彼は奥さんと(?)行く予定をして手配したものを、奥さんが行かないので私に回って来たのであるから、もしかすると、奥さんはこの旅の中身を知って断ったかも知れない。
彼は二人旅の場合、女性以外とは絶対行かない。それを押して私に声を掛けたのは、子供の時代からの付き合いで、私なら物好きであるから、決して断らないから、言ってきたのかも知れない。 勿論、私はそれで腹を立てている訳ではないがね。
こんな“しょうもない旅”であるが、この貸切列車四両には略満席の160人が乗っている。余程の宣伝効果があったのか、金持ではあるが、価値観が異なり、物好きで、暇人ばかりなのかも知れない。 私は金はないが、未だに新物喰いであるから、似たところはあるはなあ!。
4番目の停車駅は、「為栗(してぐり)駅」で15分間停車する。 あまり美しいとは思わないが、天竜川の流れに沿って散策をしてみる。
天竜川は雨上がりだし、雪解けで水かさが増えており、ここまで来ると、川幅も結構広くなるもんだ。水が少なければ、清流になって、もう少し景色がよくなると思うが・・・・。
5番目は「平岡駅」で最も長い17分間の停車。 ここは、“秘境”とは言えない、ちょっとした町である。
使われなくなった昔の鉄橋であるが、取り壊すと金が掛かるが、こうして置いておけば”ただで”観光案内に使える。 車掌さんはきっちり、観光案内にお使いになった。
水力発電所がここでも見られる。
6番目の停車駅は「中井侍駅」で8分間の停車。 ちょっと降りて見るもそれこそここは何にも無し!、ただ極端にせまいプラットホームがあるのみ。 「秘境駅」の最たる駅である!。
あった!、「ヒマラヤユキノシタ」が咲いていた。
「ツツジ」も・・・・。
貸し切り列車の最後(7番目)の停車駅は「小和田駅」で17分間の停車。 古い駅舎も表示板も修理などに金かけずに、そのまま置いておけば、立派に観光用に使える!。
2008年までは相対式ホーム2面2線であったが、現在は単式ホーム1面1線の駅となっており、使われなくなった片側のホームは廃れ、線路は撤去されている。
飯田線内では静岡県の最北端に位置するほか、静岡県・愛知県・長野県の境界線がホーム上にある。
自動車では近づけないことから秘境駅として知られており、知名度は小幌駅に並ぶ。
かつては駅周辺に集落などがあったのだが、佐久間ダムによる水没の関係で集落が移転してしまったため、現在は約20分歩いたところにある1軒と、かなり離れた場所にある塩沢集落の数軒のみ。塩沢集落からこの駅へのルートは極めて険しい山道であるため、当駅は先ほど述べた1軒専用になっている状態である。
自動車では近づけないため、郵便配達や警察官は飯田線を使用している。
皇太子妃の旧姓と同じであり、一時期は多くの人が訪れたようだ。
城址らしい。
かくして、160人が乗車した、急行扱いであるにもかかわらず、鈍行よりも遅い所要時間5時間半もかかった、貸切観光専用列車「飯田線秘境号」は豊橋駅に、17時54分時刻表通り、無事到着したのであった。 この後、新幹線「こだま」に乗り継ぎ、名古屋駅に18時44分に到着し解散となって“しょうもない旅“は終了した。
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