マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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千日町の花散らし

2014年10月05日 08時21分14秒 | 自然観察会(番外編)
送迎の仕事を終えて急いだ大和郡山市の千日町。

新興住宅地に川沿いに桜並木がある。

気になっていたのはニュウナイスズメの悪戯だ。

16時ころは一匹もいなかった桜並木。

仕方なく桜並木を撮っていた。

どこともほぼ八分咲き。

満開近しの状況になっていた。



なぜに千日町の桜に出かけたのかである。

答えはニュウナイスズメが喰い荒らした花散らしの様相だ。

昨日の風雨で落ちたとは思えない光景にただ立ちつくす。



落下した桜花はいずれも5枚弁のままだ。

昨年は3月25日に見たことがある。

それから6日後の満開日はもっと多かった。



群生して移動するニュウナイスズメが伝える春の訪れ。

第一声は遭遇できなかったが、一輪ごとに軸を銜えて花を落とした結果を見る。

桜花の蜜を吸終われば、不要な花を嘴から離す。



その痕跡がいっぱいに広がっている「スズメのラッパ吸い」。

画面では判り難いが、オシベが一本残っているものや、すっぽり抜けた桜花もある。

何百もの落ちている桜の花に圧倒される。

千日町の桜並木は川に沿って400mもある。



ニュウナイスズメが落とした桜散らしはどの桜にもあるのではなく、特定の場所に集中している。

橋の北側では花散らしがいっぱいあるが、南側ではほとんどといっていいほど見られない。



桜の種類はいずれも同じであるが、そこだけだ。

花の蜜の味が違うのであろうか。

ニュウナイスズメの声を聞きたいものだが、一羽もいなかった。



画面では判り難いが、左はすっぽり抜けで、右はオシベが一本残っていた。

これは抜けた状況がよく判る。

花散らしの付近に咲いていた黄色い花。



たしか大和川の堤防にも咲いていた同種の黄色い花。

園芸種だと思われるが、花の名前は知らない。

後日にやまちゃん先生に教えてもらった黄色い花。



園芸種の逸出(エスケイプ)でヒメリュウキンカという和名があるそうだ。

ヒメリュウキンカは湿原に植生する日本のリュウキンカとは異なる属であると云う。

幹の根元からも出ていた桜もあった。

太い幹から咲かせた花は、休眠芽(不定芽)があった場所から伸びだした花(枝)である。



サクラの強い生命力を感じるのである。

「葉の腋から伸びだした芽(腋芽)は、枝となってさらに多くの葉を側生させる。枝の先の方の葉の腋芽の位置に花をつける。つまり、花は枝と言える。この桜の場合、休眠していた腋芽が短い枝となってたくさんの花を咲かせたのである。太い幹から伸びた短枝に付けた花ということだ」とこれもまたやまちゃん先生から教わった。

(H26. 3.31 EOS40D撮影)


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