マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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吉隠の行事

2014年08月23日 08時30分50秒 | 楽しみにしておこうっと
桜井市の大字和田で桑山宮司からお聞きした吉隠の行事。

かつて山の上に住んでいた5軒が山を降りたが、今でも正月初めに鎮座する春日神社に参って籾撒きや松苗植えの所作をすると話していた。

今月に下見をしたのは天満神社と極楽寺の所在だったが、春日神社はどこにあるのか判らなかった。

そのときに見つけた旧暦閏年に行われていたのであろう竹製のゴクダイ、花立ても確認したくて立ち寄った。

村人が見つからず、ある一軒の家を訪ねた。

ご主人が案内してくださった春日神社は谷間を歩いて20分ほど。

同神社の氏子ではないから、あの人に聞けばと紹介してくださった。

その人が云うには同じように籾を撒いて松で模した苗を植えル所作をすると云う。

ケイチンを所作する弓は梅の木の枝で作る。

矢はススンボである。

昔は神社で作っていたが今では当番が予め作っておく。

的は鬼だ。

それを神社に持ってきて所作をすると云う。

神官は小夫でも行事を勤めている神官。

おじいちゃん、親父さんのあとを継いだ神官である。

そのおじいちゃんは歩いてここまで来た。

角柄の神社行事に出仕されていたおじいちゃんは神官の先々代だったのだ。

ちなみに最初に聞き取りした男性は天満神社の氏子総代。

春日神社の氏子ではない。

下層に鎮座する狭井神社がある。

一部は天満神社の氏子と同じであるが、行事は別にあると云う。

下見の際に見つけた極楽寺の旧暦閏年のゴクダイを尋ねたが、お二人とも存知しない。

昔は天満神社・極楽寺を守っていたのは12軒の家。

今では村氏子になったが、その人たちがしているのだろうかと話す。

(H26. 2.22 記)