マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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三谷のオンダサイ

2012年05月08日 08時17分36秒 | 桜井市へ
桜井市の山間。

白木や芹井における閏年の庚申調査の途中に立ち寄った三谷。

菅原神社が鎮座する。お参りをしたときに拝見した行事のモノの数々。

拝殿外にあった松苗。

半紙が括りつけられている中身はおそらく籾であろうか。

丁寧に藁紐で括られている。



もう一つはお札を挿してある木。

葉があるのはサカキだがお札を挿してあるのは何だろうか。

先端は皮を剥いで三つに咲いてある。

ウルシかフジか、それともヤナギか。

そのお札は「牛王」と「菅原神社」の文字が書かれてある。

そして炎のような紋の朱印もある。

松苗はオンダだと思うがお札はオコナイであろうか。

付近を通る村人もおられず知ることはできない。

そこに置いてあるものにはもう一つある。



二つの藁束を括ったものだ。

それにはサカキと思われる木と紙が挟まれている。

隣村の小夫(おうぶ)の天神社行われた御田祭で拝見したハナカズラによく似ている。

また、境内には竹で編んだものが残っていた。



紙らしきものが風雨にさらされてボロボロになっている。

よく見れば竹の矢のようなものもある。

考えるにマトウチがあったのではないだろうか。

オンダサイ、マトウチ、オコナイを思い起こすモノモノは行事の痕跡だ。

この日は村人が見つからず。

(H24. 3.18 EOS40D撮影)

翌月の7日に再び通りがかった三谷。

たまたま折られた方に話を伺えば祈年祭の御田祭のことであった。

3月初旬に行われたそうだ。

三谷の行事はそれだけでなく正月のとんど、2月(11日)の紀元祭・神縄掛祭、7月のお庭作り、10月の例祭宮座祭、12月の山の口祭などがあるようだ。

数々の行事に興味をもって神社下の畑を見下ろした。



そこには神縄掛祭で掛けられた綱が張られていた。

(H24. 4. 7 EOS40D撮影)