マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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楢神社春季大祭の祭りずし

2010年05月23日 07時19分14秒 | 天理市へ
楢神社の春季大祭は朝に神事が行われている。

法被を着て神社行事の奉仕するのは敬神講の皆さん。

幟を立てようとしたら見つからなかったという。

前行事は火舞神事の星祭り護摩焚きだった。

記録された写真には鳥居に括り付けてあった幟がある。

出すときよりも仕舞うときが大事なのだ、蔵のどこかに眠っているのだろうと総代は笑った。

楢神社の行事には祭り寿司が振る舞われる。

神社に寄進された人やお参りに来てくださった人に味わっていただく振る舞い寿司。

5,6年前まではイロゴハンと呼ばれるタケノコご飯だった。

醤油味のご飯は美味かったと仰るが、振る舞い寿司も負けてはいない。

海のものは入れていない。

ウナギは川魚やからなと念を押された。

楢の地区で採れたものを混ぜて作ったちらし寿司。

煮タマゴやくぎ煮にお漬け物と豆腐のすまし汁が付く。

火舞神事、春と秋祭りに振る舞うから「祭り寿司」と呼んでいる。

楢神社にお参りしてイロゴハンをよばれてくると言って参拝する人もいる。

「子どもがでけへんかったら鬼子母神を祀る楢神社へ行っといで」と言われてやってきた参拝者。

当然といえばそうだが、祈願して子供が無事に生まれた家族もやってくる。

子どもの成育を祈り、遠くは山城や大阪河内、寝屋川などからやってくる。

振る舞いにはアンツケモチとキナコモチもある。



今回初めて作った二種類のモチ。

中にはカボチャが混ぜられている。

皮を剥いて中身をくり貫く。

5cmぐらいの大きさに切ったものを蒸す。

それを潰してペースト状にする。

モチを搗くときに練り込む。

モチ米2升にカボチャは500gの割合にした。

こうすることで「モチはモチもえーし」軟らかめになるという。

カボチャは休耕田を利用して栽培してきた。

タマネギ、スモモやザクロも栽培している。

カボチャのモチを楢の名物にしていきたいと話されるが専業農家はたったの1軒。

地域ぐるみで休耕田栽培を広げている。

午後には子供御輿が町内を巡行するので安全祈願。

神主が無事を祈ってお祓いをする。

それまでは会所で昼食タイム。

神社の役員さんらは祭り寿司をよばれていた。

たくさん作っているから食べなと言われて席についた。

1時間半ほど巡行してきた子供御輿が戻ってきた。



元気な声で引っ張ってきた子供たち。

境内に腰を下ろしたあとは曳行のご褒美のお菓子を手にする。

あとは自由な時間。

境内で鬼ごっこをして遊んでいる。

(H22. 4.11 EOS40D撮影)