マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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茅原の大とんど

2007年03月01日 07時48分01秒 | 御所市へ
御所市茅原の左義長とも呼ばれるものでおおきな形のとんど。

毎年1月14日に行われる「茅原の大とんど」は雄雌1対の大松明を燃やす伝統行事。

直径約3m、高さ約6m、重さ約1トンの大きさは他に類例をみないもので、最上部には「ハチマキ」と称する直径30cmの化粧縄が巻きつけられている。

今日は元旦から続けられている吉祥草寺の修正会が結願を迎える日。

20時ころ玉手区の人達は高張提灯を掲げてJR玉出駅近くの畑でとんどを焚き茅原区の行列をお迎えします。

行事は松明を奉納する行司役、玉手と茅原の高張提灯を先頭にしたお渡りから始まります。

両地区の手打ち式を終えると行司役が結願の法灯火を引継ぎ吉方とされる明の方角から雄雌順に点火していきます。

火が順に点けられるとまたたくまに炎が夜空を焦がして燃え上がる。

この大とんど、お堂の建て替えで市教育委員会が発掘調査したところ室町後期14世紀末頃の再建当時の基壇が見つかり、350年以上前に行われた民俗行事「トンド」の跡とみられる焼土が出土したという。

とんどの原型は平安時代の宮中行事「左義長」とされるが一般に普及した経緯はいまでも明らかになっていない。

(H19. 1.14 Kiss Digtal N撮影)