マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小名牟遅・春日神社花笠祭り

2006年12月17日 07時49分53秒 | 吉野町へ
吉野町の小名は大和上市から東吉野を経由して伊勢へ向かう街道沿いにあります。

25日は小名に鎮座する両社明神さんの秋祭り。

神殿には小名牟遅(おなむち)神社と春日神社の二つの神社があることから鳥居の額には両社大明神と掲げられています。

小名牟遅神社はもともと小名の下地区にあったものを併設したと言われていますが年代ははっきりしていません。

また、西の河原屋に鎮座する大名持神社に対して小名牟遅神社と名付けられたと言われています。

秋祭りには上地区と下地区それぞれの当屋で作られた大きな花笠を同神社に飾ることから花笠祭りと言われます。

この花笠は伊勢街道沿いの一部に見られるもので、奈良市東部や東吉野、遠く離れた紀州にも点在しているそうで、伊勢からの祭り文化が街道沿いに持ち込まれたものと考えられています。

上地区は左側、下地区は右側に花笠を立てかけます。

氏子らは境内にとんどを燃やし暖をとります。

太鼓を打ち鳴らすといよいよ花笠祭典の始まりです。

大祭を終えると地区の人々が楽しみにしている御供餅撒き。

手に入れた餅は袋いっぱいです。

全ての祭典を終えた花笠は、一本ずつ取り外して地区の人々が家に持ち帰り、畑や田んぼの水口に挿して厄除けや虫避けとして用いられます。

(H18.10.25 Kiss Digtal N撮影)