芋つむぎの儀。
(H19. 1.18 Kiss Digtal N撮影)
<鍬初之事>
えんやっと打越して候えば 餅ごわいの香がほっとした 三社大明神の御御供に参らせ候て猶残候 所は日本国大明神 小神の御御供に参らせ候て猶残候 所をば氏子達に耕らわせて猶残候 所をば戌亥の角に宝の山ともたとえたり
えんやっと打越して候えば 古酒の香がふうとした 三社大明神の御神酒に参らせ候て猶残候 所をば日本国大明神 小神の御神酒に参らせ候て猶残候 所をば氏子達に能らわせて
猶残候 所をば戌亥の角に酒の泉ともたとえたり
えんやっと打越して候えば あやにしきよふらんの香がはっとした 三社大明神の御戸帳に参らせ候て猶残候 所をばおんぼうたちのけさのしき衣がいに参らせ候て猶残候 所をば戌亥の角に宝山とも納めたり
<掛初之事>
福太郎も徳太郎も牛を引きだせかけぞめするぞ させいさせいかいにこうたる牛なれば 月に六才雨を雨をと申す
<苗代角打之事>
一の国からこんだ打つ おのこが打ちやはじめよし 所よしよぅし 「囃子:よしよぅし 所よしよぅし」
<苗代しめる事>大夫は左のほうへクワの金具を、右のほうへ柄を置き 柄を三回扇でたたいて拍子をとる (*この所作がたいへんユニーク)
吉事はこの当所へしっとしっとしっと 悪い事は西の海へずう
<水入る事>
福徳えほうの方よりすみにすんだる水をくわくわくわ
<水戸祭之事>
まちに万束せまちに千束きにまとう みにふとうおふねおふねあさあさと 寸の稲つぼ尺のほうたれ枡付はあらもと しらず壱斗弐井 「囃子:ここちょうし」
<福の種を蒔事>
まこよまこよ 福の種をまこよ
おかたたちの肩えは かたびら餅の 種をまこよまこよ わらべたちの肩えは きさだ餅の 種をまこまこよ ことのばらの肩えは こやなごの種をまこよまこよ おんぼうたちの肩えは けさなごの種をまこよまこよ 「囃子:まこよまこよ 福の種をまこよ」
<一番子の間に芋つむぐ事>
吉事は此当所へくるりくるりくるり 悪い事は西の海へずうぼうぼうぼう
<二番子の間に春田打事>(打出の小槌)
春鍬やそよんな 「囃子:打出の小槌」
<三番子の間にくだまき鳥追事>
吉事は此当所へくるりくるりくるり 悪い事は西の海へずうぼうぼうぼう
<苗取之事>
若い初乙女をしともみもんだれば 実は立ったら竹になる四石蒔いた苗を 「囃子:いっとろぞ四石蒔いた苗を」
(H19. 1.18 Kiss Digtal N撮影)
<鍬初之事>
えんやっと打越して候えば 餅ごわいの香がほっとした 三社大明神の御御供に参らせ候て猶残候 所は日本国大明神 小神の御御供に参らせ候て猶残候 所をば氏子達に耕らわせて猶残候 所をば戌亥の角に宝の山ともたとえたり
えんやっと打越して候えば 古酒の香がふうとした 三社大明神の御神酒に参らせ候て猶残候 所をば日本国大明神 小神の御神酒に参らせ候て猶残候 所をば氏子達に能らわせて
猶残候 所をば戌亥の角に酒の泉ともたとえたり
えんやっと打越して候えば あやにしきよふらんの香がはっとした 三社大明神の御戸帳に参らせ候て猶残候 所をばおんぼうたちのけさのしき衣がいに参らせ候て猶残候 所をば戌亥の角に宝山とも納めたり
<掛初之事>
福太郎も徳太郎も牛を引きだせかけぞめするぞ させいさせいかいにこうたる牛なれば 月に六才雨を雨をと申す
<苗代角打之事>
一の国からこんだ打つ おのこが打ちやはじめよし 所よしよぅし 「囃子:よしよぅし 所よしよぅし」
<苗代しめる事>大夫は左のほうへクワの金具を、右のほうへ柄を置き 柄を三回扇でたたいて拍子をとる (*この所作がたいへんユニーク)
吉事はこの当所へしっとしっとしっと 悪い事は西の海へずう
<水入る事>
福徳えほうの方よりすみにすんだる水をくわくわくわ
<水戸祭之事>
まちに万束せまちに千束きにまとう みにふとうおふねおふねあさあさと 寸の稲つぼ尺のほうたれ枡付はあらもと しらず壱斗弐井 「囃子:ここちょうし」
<福の種を蒔事>
まこよまこよ 福の種をまこよ
おかたたちの肩えは かたびら餅の 種をまこよまこよ わらべたちの肩えは きさだ餅の 種をまこまこよ ことのばらの肩えは こやなごの種をまこよまこよ おんぼうたちの肩えは けさなごの種をまこよまこよ 「囃子:まこよまこよ 福の種をまこよ」
<一番子の間に芋つむぐ事>
吉事は此当所へくるりくるりくるり 悪い事は西の海へずうぼうぼうぼう
<二番子の間に春田打事>(打出の小槌)
春鍬やそよんな 「囃子:打出の小槌」
<三番子の間にくだまき鳥追事>
吉事は此当所へくるりくるりくるり 悪い事は西の海へずうぼうぼうぼう
<苗取之事>
若い初乙女をしともみもんだれば 実は立ったら竹になる四石蒔いた苗を 「囃子:いっとろぞ四石蒔いた苗を」
鍬初めの儀。
祭典時刻を迎えると氏子一同は三社大明神の神殿に登り、暗闇の中で神官の御田植神事が行われます。
おんだ祭の祭事は氏子らが初乙女をおぶられて舞台に登場し始まります。
大当は目出たい言葉が連なる三社大明神を讃える「鍬初め」祝い詞を詠みあげます。
鍬を振り上げて「掛初」「苗代角打」の儀。
次に大当はクワ置いて柄を扇子で三回叩きながら「吉事はこの当所へしっとしっとしっと 悪い事は西の海へずう」っと拍子をとる「苗代しめ」。
拍子といい扇子の所作、台詞は滑稽で非常にユニークなものでつい聞きほれてしまいます。
続いて「水入り」「水戸祭」を経て、「まこよまこよ 福の種をまこよ」の台詞を謡いながら神殿に向かってタネを蒔く「福の種蒔き」。
そして「芋つむぎ」「春田打」「くだまき鳥追」と続き、ようやく初乙女の出番です。
大当は鍬を担ぎ、笠を背にした初乙女は手に苗を持ち小当が続く順で舞台を右回りしながら「若い初乙女をしともみもんだれば」と謡う「苗取」の儀式。
謡い終えると初乙女は苗と笠を持ち換えて今度は左回りしながら謡う「御田植」の儀。
(H19. 1.18 Kiss Digtal N撮影)
祭典時刻を迎えると氏子一同は三社大明神の神殿に登り、暗闇の中で神官の御田植神事が行われます。
おんだ祭の祭事は氏子らが初乙女をおぶられて舞台に登場し始まります。
大当は目出たい言葉が連なる三社大明神を讃える「鍬初め」祝い詞を詠みあげます。
鍬を振り上げて「掛初」「苗代角打」の儀。
次に大当はクワ置いて柄を扇子で三回叩きながら「吉事はこの当所へしっとしっとしっと 悪い事は西の海へずう」っと拍子をとる「苗代しめ」。
拍子といい扇子の所作、台詞は滑稽で非常にユニークなものでつい聞きほれてしまいます。
続いて「水入り」「水戸祭」を経て、「まこよまこよ 福の種をまこよ」の台詞を謡いながら神殿に向かってタネを蒔く「福の種蒔き」。
そして「芋つむぎ」「春田打」「くだまき鳥追」と続き、ようやく初乙女の出番です。
大当は鍬を担ぎ、笠を背にした初乙女は手に苗を持ち小当が続く順で舞台を右回りしながら「若い初乙女をしともみもんだれば」と謡う「苗取」の儀式。
謡い終えると初乙女は苗と笠を持ち換えて今度は左回りしながら謡う「御田植」の儀。
(H19. 1.18 Kiss Digtal N撮影)
宇陀市大宇陀区平尾の水分神社では年始めに境内の前に設えた特設舞台で五穀豊作を祈るお田植えの神事が行われます。
同神社で行われるおんだ祭は夜に営まれるものでたいへん珍しい。
おんだ祭の台詞は江戸時代頃の古い言葉をそのまま伝えているもので古式ゆかしく行われます。
この台詞は苗代作りから田植えに至る一連の作業を現在の稲作では見られなくなった「芋つむぎ」や「鳥追い」まで組まれており、おんだ祭りとして唯一県の無形民俗文化財に指定されています。
主役を務めるのは大当と小当と呼ばれる一年交代の神主。
また、本来なら女性であるはずの初乙女(ショトメ)と呼ばれる早乙女は小学生の男子らが務めるものでこちらも珍しい。
氏子らは三社大明神に拝礼すると特設舞台に設けられた籠にオヒネリを供え社務所で歓談のときを過ごす。
(H19. 1.18 Kiss Digtal N撮影)
同神社で行われるおんだ祭は夜に営まれるものでたいへん珍しい。
おんだ祭の台詞は江戸時代頃の古い言葉をそのまま伝えているもので古式ゆかしく行われます。
この台詞は苗代作りから田植えに至る一連の作業を現在の稲作では見られなくなった「芋つむぎ」や「鳥追い」まで組まれており、おんだ祭りとして唯一県の無形民俗文化財に指定されています。
主役を務めるのは大当と小当と呼ばれる一年交代の神主。
また、本来なら女性であるはずの初乙女(ショトメ)と呼ばれる早乙女は小学生の男子らが務めるものでこちらも珍しい。
氏子らは三社大明神に拝礼すると特設舞台に設けられた籠にオヒネリを供え社務所で歓談のときを過ごす。
(H19. 1.18 Kiss Digtal N撮影)