ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「はじまりの一撃」 20190905

2019-09-05 | Weblog

       https://www.youtube.com/watch?v=N8QQ6iM-QhI

 

実りなきもの、そこに意味と価値を見出しえない関係。ある未知性、未規定性とともに直観される生の享受可能性(エロス)が不在である、あるいはそれを損なうものとして直観されるとき、内なる力動は〝その場を離脱せよ〟という一つのメッセージを告げる。

生の内なる「第一動者」が告げるメッセージはあらゆる外在的メッセージ、要請、指令に優先して存在を直撃する。意識の作動はこの直撃から開始される。すなわち絶対的起点。

絶対的起点──それ以前にはなにもないということ。それは端的に〈世界〉のはじまりのはじまりであり、生成であり、そこには、それ自体にはどんなエラーも誤謬も存在しない。原的所与、あるいは意識生の展開の理由と根拠をつくる始原のリソースにほかならない。

すなわち〈世界〉の現われ──そこに記述された〝そこから離脱せよ〟という告知、意識存在を核心において直撃するメッセージ、その経験自体の不可疑性。そこにはエラーも誤謬も存在せず、ただ端的に訪れ、経験される〈世界〉があり、この一撃の連続展開において〈世界〉ははじまり、はじまりつづけ、人間的生の基底が生きられてゆく。

この直撃の始原性、原事実性をまずはきっぱりと認め、そこから視線をそらさないこと──そのことの決定的な重要性。なぜか。この内的経験のはじまりの絶対性を離れては思考は必然的に存在とすれちがうことになる。

 

 

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