真冬の2月、こともあろうにイワン・アサノヴィッチはブロッコリーの移植を挙行。露地栽培ではむしろ愚行と言った方が正しいかも知れない。
昨秋に植えた苗ブロッコリーはその後の急速な冬の到来で成長が鈍ってしまった。苗植えだったら未だ間に合うと踏んだのであるが、見事に気候の予測を誤ってしまったのである。
植え付け当初は年内の収穫を予定していたのであるが、収穫どころか苗の成長そのものが著しく低下して越冬も危ぶまれた程だった。
下手な横付きとは言うものの20年も畑をやっていて、ほんの少しの気候変動であたふたしてしまう”我が営農力”に些か腹が立ってしまう。年末の段階ではもう引き抜いて処分しようかと考えていたくらいであった。
寒さの中で頑張っているブロッコリーを横目で見ながらグズグズとしている内に、正月を超えて厳冬期の2月になってしまったという訳である。
我が農園は5圃区のブロックローテーション方式で作物の連作障害を防いでいる。と言えば格好が良く聞こえるが、正直を言うとたかだか100坪の農園だから、イワン・アサノヴィッチの言葉に惑わされることなくモロモロ差っ引いて聞いていただきたい。(笑い)
いまブロッコリーが植えられているD圃区は、今年の5月はサツマイモの植え付け予定地である。そろそろ冬場の耕起をしたい時期になってきた。従ってD圃区のブロッコ リーを撤去しなくてはならなくなったのである。
しかし、処分すべきものを撤去しないでここまで引っ張って来てしまうと少し愛着が湧いて来てしまった。時は厳冬の二月、こんな時期に路地野菜を移植するなんてあり得ない話しであるが、移植をすることにした。
失敗したら隣近所に「イワン・アサノヴィッチは何も知らない奴だ」と嗤われるに決まっている。そもそも嗤われるのが嫌だったら禁断の移植などしなければ良いのだが、そこがイワン・アサノヴィッチの良い所というか悪いところなのである。どうしてもやってみたいと言う気持ちで一杯になる。
根っこに着いた土はなるべく大きいい儘にしてブロッコリーにショック・ストレスを与えないように掘り起こした。移植先の穴は大きなものにして、ボカシ肥料を施してソッと植え込んだ。酷寒対策でモミガラも植え込んだ。
潅水は敢えてひかえ、自然の降雨を待つことにした。酷寒期にはかえってショックを与えることになりそうだからである。
これで禁断の(笑い)移植時期を除いては万全の措置、怠りなしである。なにか成功しそうな気分である。あとは静かに結果を待つのみである。
考えて見れば畑で20年余り。畑とは何ぞや?と問われれば、「静かにして、確かなり」なんて自問自答する心境を悟ってきた。(ちょっと、偉そうに… m(_ _)m )
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