昨秋の11月にニンジンの播種をした。
時期としては明らかに遅すぎると思っていたのでトンネル栽培の作業計画を考えていた。
しかし、その間もなく12月に引っ越しという事態となりトンネルづくりが出来ず仕舞いとなってしまった。
冬季には4~5cmの霜柱が立つ我が大日農園では防寒用のトンネルなしでは、生育は不可能なことである。引っ越し荷物の整理もままならないうちに正月となり、結局はトンネル栽培を諦め、幼葉が出そろったニンジンを厳冬を前にして放置してしまった。
真冬の時期は露地栽培の畑では営農上の作業は殆どない。
しかし、収穫を終えた圃区には土壌の消毒を兼ねた石灰の鋤込みと酸素消毒を狙った耕耘が必要である。
”大日小力”(忠誠心の強いイワン・アサノヴィッチ愛用の3馬力にも満たない耕耘機のことである。)を駆使して耕耘作業をしなければならない。
鋤・鍬・万能で耕耘していた頃に比べれば随分と楽になったとは言うものの、なかなかの一仕事である。
真冬のさなか生育のスピードはぐんと落ちているが、あの放置してしまったニンジンが小さな葉を付けて頑張っている。
小力で耕耘しながらニンジンの畝を横目で眺め、少し申し訳ない気持ちになる。
3月になると春野菜の播種・定植が始まる。
ニンジンはと見ると、どうやら冬を乗り越えたようで小さな葉は寒さで冬枯れすることもなく並んでいて、少し大きくなっている。
ダイコン・小松菜・ほうれん草・シュンギクetcと圃区はどんどん埋まっていく。せっかく冬枯れすることなく越冬したニンジンではあるが抜き捨てざるを得ない。
と思って抜いてみたら結構と成長していたのである(写真)。
俄然、もったいないと思い持ち帰って食べることにした。
こんなことがあるから、カミサンはイワン・アサノヴィッチの畑作営農技術をいまだに認めていない。
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