鼎子堂(Teishi-Do)

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TVドラマ:犬神家の一族 2018

2018-12-30 13:47:06 | TV・ドラマ

晴れたり、曇ったり・・・。
強風が吹いたり、ぱったりと止んだり・・・。

寒い日曜日。


1週間くらい前に、フジテレビでオン・エアの『犬神家の一族』を視聴しました。

金田一耕助役のアイドルさんが、酷評されておりましたので、少し先入観がありましたが・・・。

はい・・・。たしかに・・・。
アイドルさんが、どうこう言う前に、昔の映画化、ドラマ化が、凄すぎたんでしょうかね?

かつては、石坂浩二、古谷一行などが、演じた、金田一耕助ですが・・・。

金田一耕助に限らず、昭和の大女優であった高峰三枝子が、偉大すぎて、黒木瞳は、完全に位負け。
名家の奥様には、程遠く、なんだか、場末のバーのママさん感が否めない。

現在で、犬神松子を演じることのできる女優って、誰かいるかな・・・?と思う。
演技がどうの・・・というより、あの大財閥の長女で、品格を備え、鬼なる・・・という・・・あの凄みというか・・・。
TBSのドラマの京マチコも負けてなかったよなぁ・・・(それだけ、過去の女優は、重厚さ、格調たかさが、あったということだろうか・・・)

そう、『犬神家の一族』の主人公は・・・犬神松子でなければならない・・・。
野々宮珠代は、添え物にすぎないし、その野々宮珠代が、(言い方が悪いけれど)まるで、ガキ。


学芸会の延長・・・と評されるのも無理ならぬこと・・・(これは、主役の金田一耕助のアイドルさんに集中砲火だったのだけれど・・・彼だけではないと思います)。

脚本も、野々宮珠代が、犬神佐兵衛の本当の孫だという・・・たぶん・・・ものすごく重要な設定もすっ飛ばし、犬神三姉妹の母親の待遇も映像化されていなかったので、青沼菊乃、静馬親子への恨みの動機付けも薄い。

全てにおいて、中途半端なんですけど・・・。

そして、極めつけ・・・。

原作の横溝ワールドの・・・あの、おどろおどろしいまでの・・・旧家の因縁の重さと品格が、まるで、無く、薄っぺらな・・・あのだだっ広いだけの犬神家の大広間が、物語の全てを象徴しているかのように思えるのでした。

時代背景も、衣装も、全て、作り物感がつよく、切り貼り感とハリボテ感満載の安物の『犬神家の一族』でありました。

ドラマでも、昭和も遠くなったなぁ・・・と思ったりしました。