未熟なカメラマン さてものひとりごと

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最上稲荷・レトロな門前町を歩く

2013-02-01 22:36:54 | 神社・仏閣

最上稲荷の門前町(参道)はどこか懐かしい

1月最後の日曜日、最上稲荷(さいじょういなり)に遅い初もうでに行ってきました。1月前半は相当混むので、我が家ではいつもこの時期に参拝しています。最上稲荷、岡山県では日本三大稲荷として知られていますが、実はこれも諸説あるようです。第1番は文句なく京都の伏見稲荷、第2番は、おおかた愛知県の豊川稲荷ですが、3番目が問題です。三大の大とは、いったい何を指すのでしょう。
格式、参拝者数、建物や敷地の規模などいろいろあると思いますが、国が認めるものでないのである意味云った者勝ちのようです。それでもそれぞれ言い分というか、根拠があるのでしょう。

さて、今回は高速を利用せず、一般道を走りました。井原から矢掛町、真備町を抜けて、吉備路に入ると、お馴染みの備中国分寺の五重塔(重文)が見えてきます。この時季、撮影の被写体となるものが少ないので、菜の花が咲いていれば絵になるかもと、期待もしていました。幸い、黄色い菜の花畑がところどころにありました。よかったと駐車場に車を入れ、いつもの場所へ移動するとそこには、先客がいました。よく見るとNHK岡山のカメラでした。考えることは同じです。ほぼ同じアングルからの撮影ですが、どのように写ったか見てみたいと思いました。 
 このあと、最上稲荷の、いつもの駐車場へ車を停めますが、いつも思うのが、自分のところへ停めてもらおうとする係員の誘導の仕方です。道路の両側の各駐車場の入口付近で誘導棒の片手を大きく振る姿に、どこか海の干潟で求愛行動をするオスのシオマネキを連想して笑ってしまいます。

 最上稲荷の参道は門前町になっていて、およそ600mもあります。何十年も変わらぬ姿のままで、そこにはどこか昭和のレトロな町並みを連想させる懐かしい風情があります。アーケードになっているカーブした緩やかな勾配の参道には、お土産屋や、和食中心の飲食店、神仏具や縁起物を売る店、たこ焼、たい焼などの屋台も多く見受けられます。名物の「ご縁まんじゅう」「稲荷まんじゅう」「ゆずせんべい」など、できたてを売る店もあります。これらの多くは試食もできますが、見て通るだけでも楽しいものです。参道も山門に近づくにつれて、線香を売る店が目立つようになります。値段は、一束50円と決まっているので、私はいつも山門に近いところで買うようにしています。
この地域の年賀状は、正月ではなく大晦日に届けられます。これは、元旦には門前町が参拝者で大混雑するため郵便の配達ができなくなるためですが、毎年、大晦日のこの様子がテレビで報じられ、季節の風物詩にもなっています。

 さて、祈祷受付で祈祷を申し込むと、次の予定時刻は12時とのことでした。30分ほど時間があったので、それまでに、七十七末社をお参りすることにしました。末社はそれぞれ違ったご利益があります。線香の束の先に火をつけて、末社を一社ずつまわります。1本ずつ線香を上げていきますが、ゆっくり回ると燃え尽きてしまうので、ある程度のスピード感が必要です。これも慣れでしょうか。
 このあと、いつもの場所でおみくじを引くと、何と今年は「吉」ではありませんか。昨年、一昨年と「大凶」だったので今年はいい年になりそうです。

 鐘楼で鐘をついたあと、ご祈祷の待合に並びます。20人ほどが前にいましたが、本殿に上がると運よく最前列の中央に座ることができました。この時間、最終的に150名はいたでしょうか。ご祈祷が始まり6人ほどの僧侶が「南無妙法蓮華経」と一斉に読経を始め、やがてカチカチと拍子木のようなものが鳴り始めると、祈祷もクライマックスです。頭を下げ、両手を合わせてお祈りすると、やがて僧侶が参拝者のひとりひとりの肩や頭を押さえてくれ祈祷はおわります。そうそう、このカチカチという音を聞かないと新年が始まった気がしないのでした。

 祈祷が終わり、いつもの場所で破魔矢と交通安全のお守りを買うと、何とバーコードで処理、時代は変わったなと思いながら最上稲荷をあとにしました。今年も家内安全、平和な一年でありますようにと、願うばかりです。

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