みどりの一期一会

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冤罪は国家の犯罪 袴田事件再審決定/過ちはすみやかに正せ/直ちに再審を開始せよ 

2014-03-28 21:24:37 | ほん/新聞/ニュース
雨がたくさん降って、
水が好きな水仙が一気に咲きました。

知らない内にこんな増えた「口紅水仙」。


ムスカリも咲いています。


市道に面した中段の水仙。

小輪と八重の黄色です。


大輪でカップがオレンジの水仙。


スイセンいろいろ。
    

水仙は早咲きが終わったころです。
まだまだ、いろんな変わり咲きの水仙が咲きます。

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昨日、再審が決定した袴田事件。
今朝は各社が社説で取りあげています。

  【社説】冤罪は国家の犯罪 袴田事件再審決定   
2014年3月28日 中日新聞

 裁判所が自ら言及した通り、「耐え難いほど正義に反する状況」である。捏造(ねつぞう)された証拠で死刑判決が確定したのか。速やかに裁判をやり直すべきだ。

 事件発生から一年二カ月後に工場のみそタンクから見つかった血痕の付いた衣類五点は、確定判決が、袴田巌さんを犯人と認定する上で最も重視した証拠だった。

 その衣類について、今回の静岡地裁決定は「後日捏造された疑いがある」と述べた。

 検察庁も裁判所も証拠の捏造を見抜けないまま死刑を宣告していたのであろうか。

「こちらが犯行着衣」
 絶対にあってはならないことであるが、死刑を言い渡した当の裁判所が、その疑いが極めて高くなったと認めたのである。ただならぬ事態と言わざるを得ない。

 そもそも、起訴の段階で犯行着衣とされたのは、血痕と油の付着したパジャマだった。

 ところが、一審公判の中でパジャマに関する鑑定の信用性に疑いがもたれるや、問題の衣類五点がみそタンクの中から突然見つかり、検察官は「こちらが真の犯行着衣である」と主張を変更した。

 袴田さんは、公判では起訴内容を否認したが、捜査段階で四十五通の自白調書が作られていた。毎日十二時間以上に及んだという厳しい取り調べの末に追い込まれた自白で、その内容は、日替わりで変遷していた。

 一審判決は、そのうち四十四通を、信用性も任意性もないとして証拠から排斥したが、残り一通の検察官作成の自白調書だけを証拠として採用し、問題の衣類五点を犯行着衣と認定して死刑を言い渡した。判決はそのまま高裁、最高裁を経て一九八〇年に確定した。この間、どれほどの吟味がなされたのか。

 この確定判決をおかしいと考えていたのは、再審を請求した弁護側だけではなかった。

新証拠の開示が鍵に
 一審で死刑判決を書いた元裁判官の熊本典道さん(76)は二〇〇七年、「自白に疑問を抱き無罪を主張したが、裁判官三人の合議で死刑が決まった」と告白している。

 「評議の秘密」を破ることは裁判官の職業倫理に反する暴挙だと批判されたが、この一件で、袴田事件に対する市民の疑念も決定的に深まったのではないか。

 第二次再審請求審では、弁護団の開示請求を受けて、裁判所が検察側に幾度も証拠開示を勧告。静岡地検は、これまで法廷に提出していなかった五点の衣類の発見時のカラー写真、その衣類のズボンを販売した会社の役員の供述調書、取り調べの録音テープなど六百点の新証拠を開示した。その一部が再審の扉を開く鍵になった。

 これまでの再審請求事件では、捜査当局が集めた証拠の開示、非開示は検察の判断に委ねられたままで、言い換えれば、検察側は自分たちに都合のよい証拠しか出してこなかったともいえる。弁護側から見れば、隠されたことと同じだ。今回の請求審では、証拠開示の重要性があらためて証明されたといっていい。

 そもそもが、公権力が公費を使って集めた証拠である。真相解明には、検察側の手持ち証拠が全面開示されてしかるべきだろう。

 柔道二段で体格もよい被害者を襲う腕力があるのは、元プロボクサーの彼以外にない…。従業員だから給料支給日で現金があることを知っている…。袴田さんは、いわゆる見込み捜査で犯人に仕立てられた。一カ月余り尾行され、逮捕後は、時に水も与えられない取り調べで「自白」に追い込まれる。典型的な冤罪(えんざい)の構図である。無理な捜査は証拠捏造につながりやすい。

 冤罪であれば、警察、検察庁、裁判所、すべてが誤りを犯したことになる。真犯人を取り逃がした上、ぬれぎぬを着せられた人物の一生を破滅に追い込む。被害者側は真相を知り得ない。冤罪とは国家の犯罪である。

 市民の常識、良識を事実認定や量刑に反映させる裁判員裁判の時代にある。誤判につながるような制度の欠陥、弱点は皆無にする必要がある。

検察は即時抗告やめよ
司法の判断が二転三転した名張毒ぶどう酒事件を含め、日弁連が再審請求を支援している重要事件だけでも袴田事件以外に八件。証拠開示を徹底するなら、有罪認定が揺らぐケースはほかにもあるのではないか。

 冤罪は、古い事件に限らない。今も起きうることは、やはり証拠捏造が明らかになった村木厚子さんの事件などが示している。

 袴田さんの拘置停止にまで踏み込んだ今決定は、地裁が無罪を確信したことを意味している。

 検察は即時抗告することなく、速やかに再審は開始されるべきである。


  社説:死刑囚の再審―過ちはすみやかに正せ 
2014年3月28日(金)付  朝日新聞

無実の人を罪におとし、長年にわたり、死刑台の縁に立たせる。許されないことが起きたおそれが強い。

 静岡県で48年前、一家4人が殺害された。犯人として死刑を宣告された袴田巌さんの再審の開始を静岡地裁が決定した。

 検察側は抗告によって手続きを長引かせるべきではない。すみやかに再審すべきである。

 80年代、免田栄さんら死刑が確定した4人が相次いで再審で無罪になった。自白の強要、とりわけ死刑の取り返しのつかなさを考えさせたはずだった。

 袴田さんの死刑確定や第1次再審請求審はそうした動きと並行していたのだが、判決は今日まで維持されている。あの教訓ははたして生かされたのか。司法界は猛省せねばなるまい。

 今回の決定が特に重いのは、袴田さん有罪の重要証拠で、犯行時に着ていたとされた衣服5点について、捜査機関が捏造(ねつぞう)した疑いがあるとさえ言及していることだ。

 死刑を決定づけた証拠がでっち上げだったとしたら、かつてない深刻な事態である。

 捜査・検察当局に求められるのは、この指摘を真摯(しんし)に受けとめ、何が起きたのか徹底調査することではないか。

 袴田さんは78歳。いつ執行されるか分からない死刑の恐怖と向き合う拘置所暮らしで精神の病が進み、姉や弁護人による面会でさえ難しくなった。

 死刑の確定から34年である。むだにしていい時間はない。

 再審を開くかどうかの判断にここまで時間を要している裁判のあり方も検討すべきだ。

 衣服の血痕に用いたDNA鑑定の新しい技術が今回の決定を後押ししたのは確かだろう。ただし、衣服は一審が始まった後に現場近くで突然見つかったとされ、その不自然さのほか、袴田さんには小さすぎる問題などがかねて指摘されていた。

 「疑わしきは被告人の利益に」の理念は尊重されていたのか、問い直すべきだ。

 27年かかって棄却に終わった第1次再審請求審と比べ、第2次審では証拠の開示が大きく進んだ。裁判所が検察に強く促した結果、当初は調べられていなかった証拠が多く出された。

 袴田さんに有利なのに、弁護側が存在さえ知らなかった証言もあった。それもなぜ、もっと早くできなかったのか、と思わざるをえない。

 今回の再審開始決定は、釈放にもあえて踏み込んだ。裁判長が、これ以上の拘束は「耐え難いほど正義に反する」とまで断じた意味はあまりに重い。 


   社説:袴田事件決定 直ちに再審を開始せよ 
毎日新聞 2014年03月28日 

 捜査側の証拠捏造(ねつぞう)の疑いにまで踏み込んだ事実上の無罪認定だ。

 静岡県で1966年、一家4人が殺害された袴田事件で、静岡地裁が再審開始の決定を出した。袴田巌元被告(78)のこれ以上の拘置は「耐え難いほど正義に反する」との地裁の決定で、袴田元被告は逮捕から48年ぶりに釈放された。

 再審に費やした時間は、あまりに長すぎた。検察は決定に不服があれば高裁に即時抗告できる。だが、決定の内容や袴田元被告の年齢を考慮すれば、再審裁判をするか否かでこれ以上、時間をかけてはならない。速やかに再審裁判を開始すべきだ。

 再審の扉は、新証拠が提示されなければ開かれない。今回の第2次再審請求審では、確定判決で犯行時の着衣とされたシャツなど5点の衣類のDNA型鑑定が焦点となった。

 地裁は、「血痕が袴田元被告や被害者と一致しない」とした弁護側のDNA型鑑定を新証拠と認め、袴田元被告を犯人とするには合理的な疑いが残るとした。「疑わしきは被告人の利益に」の刑事裁判の原則が再審にも当てはまるとした最高裁の白鳥決定に沿った妥当な判断だ。

 決定は、5点の衣類が、事件から1年以上経過して発見されたことを「不自然だ」と指摘した。「後日捏造された疑いを生じさせる」として、捜査当局が、なりふり構わず証拠を捏造した疑いまで投げかけた。

 証拠の捏造があったとすれば許されない。確定裁判でも45通の自白調書のうち44通の任意性が否定され、証拠不採用になった。証拠が不十分な中、犯人視や自白の強要など不当捜査が行われた疑いが残る。静岡県警は捜査を徹底検証すべきだ。

 検察の責任も大きい。第2次再審請求審では、公判で未提出だった約600点の証拠が地裁の勧告を受けて新たに開示され、弁護側が確定判決との矛盾点などを突いた。

 裁判の遂行には、公正な証拠の開示が不可欠だ。東京電力女性社員殺害事件や布川事件など近年、再審無罪が確定した事件でも、検察の証拠開示の不十分さが指摘された。被告側に有利な証拠を検察が恣意(しい)的に出さないことを防ぐ証拠開示の制度やルールが必要だ。

 一連の再審請求審を振り返れば、裁判所も強く反省を迫られる。81年提起の第1次再審請求審は、最高裁で棄却されるまで27年を要した。自由を奪われ、死刑台と隣り合わせで過ごした袴田元被告の長い年月を思うと、迅速な裁判が実現できなかったことが悔やまれる。

 半世紀近い塀の扉を開けたのは最新のDNA型鑑定の成果だが、適正な刑事手続きや公正な証拠開示など国民に信頼される刑事司法の原点を改めて確認したい。


  袴田事件再審 科学鑑定が導いた「証拠捏造」(3月28日付・読売社説) 

 逮捕から48年を経て、最新のDNA鑑定が再審の重い扉を開いた。

 「袴田事件」の第2次再審請求で、静岡地裁は、死刑が確定した袴田巌元被告(78)の再審を認める決定をした。犯行時の着衣とされた5点の衣類が、袴田元被告のものではない可能性が強まったためだ。

 地裁は「捜査機関が証拠を捏造ねつぞうした疑いがある」とまで指摘した。検察・警察は、決定を重く受け止めねばならない。

 地裁は「これ以上身柄拘束を続けることは、耐え難いほど正義に反する」として、死刑の執行停止と釈放も求めた。袴田元被告は長期間拘置され、認知症のような症状が出ているという。

 法務省が袴田元被告を釈放したのは、適切な措置だろう。

 事件は、1966年に静岡県清水市(現静岡市)で起きた。みそ会社専務宅が全焼し、一家4人の他殺体が見つかった。

 従業員の袴田元被告が強盗殺人などの容疑で逮捕された。無罪を訴えたが、1審で死刑が言い渡され、80年に最高裁で確定した。

 再審開始決定の決め手となったのは、弁護側の鑑定結果だ。有力な物証とされた衣類の血痕について、被害者や袴田元被告のDNA型と一致しなかった。

 地裁は「鑑定の信頼性は高い。無罪を言い渡すべき明らかな新証拠だ」と結論づけた。

 衣類のDNA鑑定は、第1次再審請求の過程でも実施されたが、鑑定不能に終わっている。科学鑑定の進歩が、再審開始決定をたぐり寄せたと言える。

 静岡県警の捜査を巡っては、当初から疑問点が多かった。

 問題の5点の衣類は、公判が始まってから9か月後、みそタンクから発見された。地裁が今回、発見の経緯が不自然で、血痕などの変色状況から、事件直後に隠されたものではない可能性が大きいと指摘したのはうなずける。

 県警が証拠をでっち上げたとすれば、許されない犯罪行為だ。

 1審に提出された自白調書の大半は、威圧的な取り調べなどを理由に証拠採用されなかった。袴田元被告を犯人と決めつける不当な捜査が行われた疑いがある。

 検察が衣類発見時の写真など多くの重要証拠を開示したのは、第2次再審請求審になってからだ。当初の公判や第1次再審請求の段階で開示していたら、審理結果に影響を与えたのではないか。

 公金を使って集めた証拠は、検察の独占物ではない。改めて肝に銘じてもらいたい。
(2014年3月28日 読売新聞) 


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