築地まぐろ屋3代目 豊洲市場場内からのマグロ新鮮情報

築地市場場内で40年以上のマグロ仲卸をしている、『松井水産』より、豊洲に移動しマグロの仕入れ情報、お得情報を毎日に配信

どっかーん!!

2015-06-18 10:01:01 | Weblog
今年の日本海マグロシーズンはなかなかまとまった数になることも
少なかったのですが、今日は鳥取県の境港の旋網漁の天然本マグロが一気にきました!
しかもニュージーランドとオーストラリアの天然インドも被ってしまい
セリ場はごらんのとおりにはみ出し状態(汗)



クリーム色の壁の向こうがセリ場の中なのですが・・・
久しぶりに『ドカーン!!』と数が揃った感じですね。
境港は全部で400本近くあったんじゃないでしょうかね~
天然のインドマグロも100本近くあったかな??

とにかく今日はマグロが多かったです!
しかし、これだけの数があるというのにメバチに関しましては本当に数が少なく
沖縄産と台湾産が品物も良くなく僅かにあった程度。
使えるのは同じく数本出ていたケープタウンだけですかね~???


ということで、今日は境港の天然本マグロとニュージーランドの天然インド祭り!?です(^^;)




こちらが鳥取県境港の旋網本マグロ、背側の下寄りヒレ付近!
赤身の色は良く、脂も背の下寄りにしては十分に出ております(^^)
味の良い旋網・・・気になるのは色持ちですが、それは明日になってからの
お楽しみ??ってことになりますかね~
ただやっぱり美味しいんですよね~旋網は!!
身質はどうしても水っぽくなるのですが、それを差し引いても
味と良さは魅力があります(^0^)

一方のニュージーランドの天然インド



こちらは腹上とちょっと外した腹の2番!!
脂、ありますね~♪
インドならではの濃い~脂で甘味があっておいしそうです(^^)
赤身のインド特有の色が濃いめながらも透き通る感じですごくよい赤身ですが
なんといってもこのインドは脂の濃さが魅力です!
お寿司に合うだろうなぁ~(^^)


ただ、今日のようにマグロがセリ場からあふれてしまうほど数があるのは
マグロ屋としては確かにうれしいのですが、多すぎ、供給多可というのもどうなんでしょう?
少々複雑です。
しかも持ちのあまりよくはない旋網のマグロ。
売り切れず、売れ残って品物が悪くなってしまうのはちょっと・・・
考え物ですよね。
これだけ世界中でマグロに関して「保護」が叫ばれている中、
セリ場で売れずに残っているマグロを見ると複雑な心境にもなります。
群れを追いかけることのできる旋網漁は定置網とは違いますからね。。
あと、今日も出ているマグロの赤ちゃんのメジマグロ。。
値段が安いですから料理屋さんや居酒屋さん、魚屋さんなど
使いたくなるのはわかりますが、稚魚がたくさん捕られたのでは近海のマグロは
増えていくわけはありませんよね~
ちなみに外国では網の目を大きくして小さいマグロは入らないようにするとかの
工夫がなされているようです。
一番の消費国がもう少し考えなきゃ~イケマセン!よね!?

正直、本当に数があると助かるのですが・・心のどこかに引っかかります(><)
目の前にマグロの群れを目にしての漁師さん心理も分からなくはないですが・・・・

私も20数年間、マグロに携わる仕事をしていて極端に
『数が減った!!』とか「絶滅するかも??」なんて思ったことはありませんが、
マグロにかかわるすべての人が保護のことを頭の片隅に置いておく必要は絶対にあると思いますね。


いつまでも美味しいマグロが食べたいですからね~(^^)