昨日に続いて、新年ということで一富士二鷹というくらい、古来から夢に見ると縁起が良いとされる鷹の代表「オオタカ」(環境省レッドリスト準絶滅危惧NT指定)を紹介しましょう。
オオタカは奈良時代から「あおたか・蒼鷹」として知られ、平安時代頃から「おほたか」と呼ばれるようになっています。これも楽に発音できるように変化した音便なのでしょう。・・・カラスの集団にモビングされるオオタカ
万葉集(西暦759年頃成立)に出てくる「蒼鷹」はオオタカのこと、和名類聚抄(938年頃)には鷹の項目に「於保太賀・おほたか」と記載されています。・・・カラス集団から逃げるオオタカ。
鷹狩りに使うオオタカの1歳は「わかたか」又は「黄鷹」、2歳は「かたかへり」又は「なでたか・撫鷹」、3歳から「もろかへり」又は「蒼鷹」と呼ばれていました。・・・カラスは1対1では敵わないので襲ってきません。
また鷹狩りに使う鷹としの雌(全長58cm)は「おほたか」又は「弟・だい」、雄(全長50cm)は「兄・せう」、せうとは大小の小のことなので小鷹ということでしょう。
オオタカは主に中型の鳥類を補食します。
従ってオオタカが出現すると、池のカモ達が一斉に空中に避難したり、水中に潜ったりする光景を見ることができます。
この日狙っていたのは、下にいるホシハジロ(全長45cm)ではなく
少し小型のオオバン(全長39cm)。皆様の初夢が、一富士二鷹三茄子となることを願っています。
参考文献:図説鳥名の由来辞典 菅原浩・柿澤亮三編著