goroの徒然なるままに・・・

日々の記録と言うか自分の日記や備忘録として書き連ねるつもり。

言い聞かせるのも修理だ!

2007年12月23日 | 徒然なるままに・・・
もう20年以上前だが、会社員時代の上司でみんなから「トオルさん」と呼ばれている方がいらっしゃった。

いろいろとお世話になったのだが、彼の修理が非常に面白い。

放送機器を海外から輸入している会社のサービス部門だったので、納品した機械に問題が発生するとすぐに
現場に行って修理しなければならない。

僕がサービス部門に籍を置いていたとき彼と一緒に仕事をしていた。

彼は修理に行く際、特に大それた工具は持っていかない。

「ツマドラ」と呼ばれる調整用に小さなマイナスドライバーを耳に引っ掛け、ポケットに手を突っ込んで出かける。

(風体はなんとなく刑事コロンボ?)

現場に到着すると、彼は不思議な行動にでる。

機械に話し掛けるのだ!

「トオルちゃんがきましたよぉ」

「どうしたのかなぁ?」と・・・

初めていっしょに仕事をしたときは、さすがに驚いた!

もちろん初めてのお客さんも驚くに決まっている!

前面パネルを開けると、内部の基盤を覗き込んだかと思ったら・・・

「おまえが悪いのか?」

「だめだぞ!」と・・・

今度は部品に話し掛ける。

「しばらくすると、こいつが原因だなぁ」とツマドラの先端をペロッと舐め、おもむろにトリマーを回しだす。

(トリマーとは半固定抵抗器のことで、平たく言うと基板上のボリュームのこと)

彼は調整のときにオシロスコープなどという無粋な測定器は使わない!

映像機器なので、画面を見ながら数箇所のトリマーを回したかと思ったら、急に考え込む。

何度か同じような動作を繰り返すと、機械は正常に動くようになっている。

まるで手品のようだったが、基本的な技術力がないとできない修理だと思う。

もちろんチップ(IC)が壊れているときは交換しなければ直らないのだが、当時の放送機器はアナログ回路の
塊で、温度特性も悪く簡単に設定がずれてしまうものだった。

つまり再調整で直ることが多いことは事実だった。

でも・・・

あまりにも不思議な修理!

彼は今も健在で僕が辞めたあとも技術屋として仕事を続けている。

毎年11月に行われる幕張の展示会は、会場をフラフラしている彼に会える楽しみもある。

(本当にフラフラ歩いているのだ!)

もちろん僕は「トオルさん」と声をかける。(彼はたぶん70歳近いはず?)

彼は「ヨッ! ゴロちゃん元気か?」と返す!

これは年中行事だ!

こんなことを書いたのも、先日HS1のセッティングを行っているとき、HS1に話し掛けている自分に気が付いた
からだ!

う~ん、トオルちゃんの教えを守っているのかも?

時々仲間と話すんだよね、技術屋は奇術屋だと!
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