知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

著作権をなめるというか、お上をなめたというか…

2007-01-23 06:19:14 | Weblog
読売新聞が「著作権を甘く見過ぎていた」と題してピアノの生演奏を売り物にし
てきたバーの経営者に、東京地裁は22日、懲役10月、執行猶予3年(求刑・懲役10月)を言い渡したことを報じた。

ビートルズなどのナンバーを無断で演奏させたことが著作権法違反の罪に当たるとされた。著作権を軽んじた“ツケ”は、あまりにも大きかったと評している。
その店の店主は、クラシック好きが高じ1981年、ピアノの生演奏を聴かせるバーを開店。地元の音大生をアルバイトに雇い、週に数回程度、ショパンなどの名曲を演奏させた。
「ビートルズも弾いてよ」。
客のリクエストに軽い気持ちで応じ、ビートルズやビリー・ジョエルなどの曲も披露するようになったが、当時は違法演奏と思っていなかったそうである。
ビートルズなどの楽曲の著作権を管理している日本音楽著作権協会(JASRAC)は、85年10月、店を訪れ、
生演奏には利用許諾契約を結んで使用料を払う必要があると告げた。
店主は「みんなが払っている訳ではないし、お客に頼まれた時に演奏するだけ」と、契約を拒否した。
まぁ、この種の交渉の場合、「他の人が払っていないから払わない」とか、
「よそもやっているのに何でうちを言うのか、よそを改めさせてからうちへ来い」とか言われるのが通常のパターンである。
こうなってくるとどこかが最初に犠牲になってもらって痛い目に遭っていただくしないかなる訳である。
JASRAC側は、その後の説得にも店主が応じなかったため、
2001年、東京地裁に演奏禁止の仮処分を申請し、これが認められた。
JASRACによると、カラオケや生演奏での使用料は、客席数や演奏時間などを基準に算定。同店には33席あり、1曲当たり90円。
仮処分の時点では、過去10年分の未払い使用料は約840万円とされた。
だが「計算方法が納得できない。負債を抱え、支払いはできない」と拒み、演奏を続けた。
JASRACは同法違反容疑で警視庁に訴え、店主は昨年11月に逮捕された。
今月15日の初公判。
店主は被告人質問で、
「まさか逮捕されるなんて。法律を甘く見ていた。演奏料を客からとっている訳ではないので、払わなくていいと思っていた」と悔いたらしい。
警察に告訴するまでの手続きは、大変なことである。
おそらく、相当な回数店に足を運んで
演奏の実態や客の出入り数を把握し、証拠固めに努力したことだろう。
JASRACも人件費や手続きにかかった費用を考えれば、
840万円をもらったところで赤字だろうが、
著作権を守るという立場から見せしめ的な意味があったのだろう。

また、このくらいなら警察も動かないだろうと甘く見ていたのかもしれない。

どこまでが社会的に黙認される行為なのかは、もう一度考えておく必要があるだろう。

読売新聞を引用しているこの記事も著作権に触れているかなとふと思ったりしています。