Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

箱根路を・・・波の寄るみゆ

2020年12月02日 05時53分19秒 | 日記など
箱根路を われ*越えくれば 伊豆の海や 沖の小島に 波の寄るみゆ
 *:「わが」もあり。小林秀雄に倣い「われ」を採った。

源実朝の有名な、私も好きな歌の一つです。今回、箱根から下ってきて、箱根湯本を(通例と異なり)ほぼ素通りで小田原に着きました。そのときにこの歌が頭に浮かびました。小林秀雄の道頓堀のト短調ではないですが(笑)

で、沖の小島に寄せる波が見えるのか?と思ったのです。全く無粋です(自爆)
斎藤茂吉はこの小島は「初島」と言っていますが、小田原から 20㎞ 以上離れています。しかも真鶴半島をかすめていますし。肉眼で波が見える筈がないと思うのです。近くに島と呼べるほどの島が無いのも事実ですし、??ですよ、全く。

この話を同行のドラ猫に話しましたら、「鎌倉武士、舐めんなし!」と言われました。
その心は・・・シリウスに伴星がある、とか、木星のガリレオ衛星 4 個を知っていた部族がいるとか、からすれば、見えた。そうだと考え、納得しました。オーパーツに近いかも、ですが(爆)

もっとも、実朝 = 万葉調 = 写実、と云う私の固定観念のなせる業でありましょう。実朝は写実を意図したわけでなく、小林のいうように「耳に聞こえぬ白波の砕ける音を、遥かに眼で追い心に聞く」ような「その先の自分の心の形」を見る歌なのでしょうから。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。