Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

八月納涼歌舞伎 第二部

2024年08月07日 23時57分07秒 | 歌舞伎

誤認衆の H 口怪鳥のご厚意で「八月納涼歌舞伎 第二部」に芝居見物。お目当ては祖父、父の(更に言えば高祖父五代目、曽祖父六代目菊五郎の)当り役 新三を初役で務める勘九郎と進境著しい巳之助の勝奴による「髪結新三」です。
 

先ず「髪結新三」です。花道の出で、新三は忠七とお熊の話を黙って聞いています。十七世からの勘三郎型ですね。従来見物したのは松緑、菊五郎、菊之助で六代目型ですから「一番聞いてやろう」と言っていました。また髪結の場面でも「粋な男になれ”や”すぜ」と言ったように聞こえました。「ま」でないのも初めてのように思います。弥太五郎源七に対しては、口では恐縮しているものの最初から一分も恐れていないようで、これはビミョーかもしれませんね。全体を通してみて、勘九郎はカドカドがピシッとしていて色気も凄みもあって良かったと思います。それに十八世勘三郎に益々似てきて、巳之助は十世三津五郎に似てきたなぁ、と思ってホロっとしました。脇も扇雀、亀蔵、七之助は確り固めていますね。長三郎クンも。気になったのが、幸四郎の弥太五郎源七で、おじさんと言われる程の年配には見えず、役に合っていないか。彌十郎の大屋も左團次さんを思うと「太さ」が足りないと言いますか、愛嬌が勝ちすぎのように感じました。あと中車も大店の仲人らしい(錦之助のような)品に欠けるような気がしました。


次の「紅翫」は見るほどのものは無いですね。感想は相変わらずで、巳之助の上手いのと児太郎の貫禄あり過ぎ(笑) (明らかに荷が重い)橋之助の抜擢ではなく巳之助にやらせればよいのに。



【 本日の演目 】

河竹黙阿弥 作   
一、梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)   
髪結新三
髪結新三   勘九郎(菊之助、菊五郎、松緑)
弥太五郎源七 幸四郎(彦三郎、團蔵、同左)
手代忠七   七之助(萬太郎、時蔵:現 萬壽、同左)
下剃勝奴   巳之助(菊次、権十郎、亀寿)
丁稚長松   長三郎
お熊     鶴松(児太郎、梅枝:現 時蔵、同左)
家主女房おかく 歌女之丞(萬次郎、同左、右之助)
車力善八   片岡亀蔵(菊市郎、秀調、同左)
加賀屋藤兵衛 中車(錦之助、家橘、仁左衛門)
家主長兵衛  彌十郎(権十郎、左團次、同左)
後家お常   扇雀(雀右衛門、魁春、秀太郎)
( )内は2023年5月、2019年11月、2015年10月公演の配役   


二、艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか) 
紅翫(べにかん)
紅翫      橋之助
虫売りおすず  新悟
朝顔売阿曽吉  中村福之助
大工駒三    歌之助
角兵衛神吉   勘太郎
町娘お高    染五郎
蝶々売留吉   虎之介
団扇売お静   児太郎
庄屋銀兵衛   巳之助


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