Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

正立ミラー導入

2022年10月24日 23時29分53秒 | 天体望遠鏡 関連
屈折望遠鏡の「悲しい性」は天頂付近を見るときに光路を(多くの場合 90 度)曲げる必要があることです。鏡やプリズムで一回反射させる方法が主な手段ですが、この場合には裏像になることが欠点です。倒立像は星図や本を逆さにすれば対応可能ながら(なので、直視用のセットを導入しました)、裏像だと星図との比較も相当の努力(?)が必要ですし、『月面ウォッチング』の地図と比べるのはかなり不便(脳内変換不能!?)です。

高度のある天体を見るときは仕方がないと諦めていたのですが、昨今では正立プリズムや正立ミラーも(バローレンズと同様に!?)進化して、低倍率だけでなく高倍率でも使えるものが出ていることをお世話になっているスターベース東京のブログで知りました(今まで気付かず、トホホ)。これがあれば星図も月面図もバッチリです。
https://starbase.hatenablog.jp/entry/2021/09/25/182808
で、直視用を整えた直後なので矛盾しているようでもありますが、光路長も短くて適合するので買おうかと思いつつも 660g と重い点は私の架台にはちょっとキツいと考え(抑々 DC にしたのも軽いことが理由です)、WEB を掘っていました。すると、プリズムでも鏡 4 面でもなく鏡 2 面で正立像を作り特許まで取得した方がいらっしゃることが分かりました。こちらは 395g と軽くて、しかもスタイリッシュ!
http://ems-bino.com/

2 インチ・スリーブで光路長もあるので使用不可と思いつつ、その発明者の松本龍郎さんとメールの遣り取りをしていると(私の超初歩的な質問に丁寧にお答えくださりながら)光路長を(鏡 4 面よりも元々短いところ)更に少し短くできること、2 インチ・スリーブをつけられるようなアダプタを作れることを教えて貰いました。また、別途 いつものスターベース東京の S 宿さんから FC-100DC に 2 インチ・スリーブを嵌められる短い純正アダプタがあると教えていただくと共に、短くしたタイプの光路長なら使用しているアイピースは理論上合焦する筈との示唆も貰いました。このお二人との遣り取りでいけそうなことが分かり、Matsumoto EMS-UMA (ショートスリーブ)とタカハシ KP35110 を取り寄せることにしました。

どちらも直ぐに入手できました。届いた 22 日は曇天でしたので、鏡筒への装着だけ。EMS-UMA は画像の通りスマートで、期待値 MAX!

翌 23 日の朝 4 時過ぎに目が覚めると(白頭翁は朝が早い!)薄曇りでしたが、暫くすると快晴に。4 時 30 分が天文薄明開始ですが、ピントチェックは出来そうなので東側に開けている玄関に持ち出しました(家人が寝ているのでベランダには出さず。前の道路に出ればシリウスも接近中の火星も見えました)。で、玄関から見える範囲で最も明るいレグルスを対象にしてチェックすると、私の眼で Erfle28、NAV-SW 3本はドローチューブの引き出し量 15mm 弱で(上の画像はこの合焦した状態です)、Hi-Or4mm も同 5mm 強で合焦しました。S 宿さんのほぼ想定通りですが、この格好良い正立ミラーが使えることが確認できて、安堵しました。残念な点は、(天頂ミラーと同様に)EiC-16 が奥まで入らないので、(天頂ミラー使用時よりも元々の余裕が少ないため)繰り入れ足らずが発生して合焦しないこと(これ復た想定通り)。

なお、有明の月も観ましたが、昇った処なので地球照が上で上下は気になりますが、左右は気にならない感じで、正・裏の違いは余り感じませんでした(自爆)

因みにですが、ドローチューブに接続するアダプタ以降の重さの比較です。271g 対 443.5g で 172.5g の差があります。
 
単体だと天頂ミラー:199g、EMS-UMA:395g(但しノーマルスリーブ。私のはショートスリーブなので 20g 軽いようですね)と仕様に書かれています。
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