Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

六月大歌舞伎 夜の部

2024年06月01日 23時06分28秒 | 歌舞伎

誤認衆の H 口さんのご厚意で「六月大歌舞伎」夜の部の初日に芝居見物。お目当ては萬壽丈、時蔵丈、梅枝クンの襲名口上です。獅童の魚屋宗五郎と二人の息子さんたちの初舞台も。素より、仁左衛門丈の豆腐買おむらという大ご馳走のある昼の部もチケットを既に確保しております(笑)
  2 階の最前列。
祝幕 2 種。風神雷神図の方は、北野武ではなく「ビートたけし」(祝幕の右下にも記名)で、作だけでなく贈、凄い!。
 


さて、「八犬伝」。残念ながら大歌舞伎でなく新春浅草歌舞伎でしたね。だんまりがそう見えない。もう少しがんばりましょう。水晶玉がグリーンに明るく輝いて良かった。一個、欲しい(爆)
続いて「山姥」。萬壽と芝翫に支えられ、梅枝クンが力一杯の演技。立派なものでしょう。陽喜クンはお兄ちゃんだけのことはありますが、夏幹クンはちょっと早かったかな。でも、踊りも口上も忘れずにできて立派なものです。子役は出るだけが仕事、悪く見えたら周りの大人が悪い、という金言があるそうですが、子役 3 人、本人たちも周囲の大人も良かったです。
さて「魚屋宗五郎」。初日ということもあり、獅童は、酔っていく見せ場で徐々に酒乱になっていくのが分かり難くくて大減点。全体に役に入り切れていないのか、一寸イマイチ。七之助も同様。権十郎、孝太郎、隼人も世話物とはいえ、もう少し重みがあった方が良いように思いました。中では魁春が手堅く、松緑の鳶がご馳走でした。
Ps.  2 日 7 時に補筆。酒を飲む場面で、獅童は単に酒を飲んでいるだけで、妹が嬲り殺しにされた悲哀を抑えようと飲み始めたものの酒量と共に悲哀が増えてどうしようもない行動に向かうところが出ていない(当代菊五郎、一八世勘三郎、十世三津五郎の映像を視ていますので、評価は厳しくなりがちですけど)。獅童がそうなので、七之助も権十郎も止めに入るのに受けようがない。孝太郎は単なる伝令であって、お蔦を殺されたことへの義憤が肚に落ちていない。そういう風に感じてしまいました。
そうそう、富司純子さんを筆頭に新 時蔵夫人、歌六夫人、米吉夫人などお顔の分かる方だけでも大勢いらしてましたね。襲名の初日なら当然のことでした。

【 本日の演目 】

曲亭馬琴 原作
一、南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん) 
円塚山の場 
犬山道節   歌昇
犬村角太郎  種之助
犬坂毛野   児太郎
犬川荘助   染五郎
犬江親兵衛  左近
犬田小文吾  橋之助
娘浜路/犬塚信乃    米吉
網干左母二郎/犬飼現八 巳之助


初代中村萬壽 襲名披露狂言 
二、山姥(やまんば) 
五代目中村梅枝 初舞台 
劇中にて襲名口上申し上げ候 
山姥         時蔵改め萬壽
山樵峯蔵実は三田の仕 芝翫
怪童丸後に坂田金時  初舞台 梅枝
源頼光        獅童
白菊         梅枝改め時蔵
猪熊入道       萬太郎
渡辺綱        初舞台 陽喜
卜部季武       初舞台 夏幹
源賢阿闍梨      錦之助
平井保昌       又五郎
多田満仲       歌六
藤原兼冬       菊五郎

河竹黙阿弥 作 
新皿屋舗月雨暈 
三、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう) 
初代中村陽喜 
初代中村夏幹 初舞台 
魚屋宗五郎   獅童
女房おはま   七之助
丁稚与吉    初舞台 陽喜
丁稚長吉    初舞台 夏幹
召使おなぎ   孝太郎
鳶吉五郎    松緑
小奴三吉    萬太郎
磯部主計之助  隼人
菊茶屋娘おしげ 男寅
浦戸十左衛門  坂東亀蔵
父太兵衛    権十郎
菊茶屋女房おみつ 魁春