『アベノミクスと TPP が創る日本』

浜田宏一イェール大学名誉教授が上梓なさった『アベノミクスと TPP が創る日本』を拝読。同教授はシャイな方だと伺っていましたので、前著との比較で、先生の姿勢がよくなり、写真の顔を大きくしたのは自信の表れなのかなと思いました。が、そんなことはなくて、今の状況になることへの確信は、元々おありだったと思いますね。


それにしても、今、日銀の社員（一応、株式会社なので）は、ここ十数年間の自分たちの仕事振り＝成果をどういう風に総括して、つまりは気持ちをどう整理して、働いているのでしょうか。
「罪、万死に値する」とか「一死以テ大罪ヲ謝シ奉ル」と迄、畏れ入って貰わなくてもイイですけど、それなりの立場だった人にはそれなりに考えて欲しいものです。結果ではなく、あれだけの俊秀たちが独善に陥り判断を誤り続けた理由、その組織や仕組みの未熟さ（中原眞氏等の極く少数の例外を除き、社外役員としてモノの役に立たなかった審議委員などは最たるものでしょう）を。「帝国陸軍」、「原子力村」と同じで「失敗の本質」を突き詰め、次に繋がる「業務改善」の方策を真剣に考えて、世に問うて貰いたいものです。