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リタイア暮らしは風の吹くまま

働く奥さんからリタイアして、人生の新ステージで目指すは
遊びと学びがたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

門前大学小僧学部で学ぶ

2013年11月06日 | 日々の風の吹くまま
早じまいしたゆうべ、2人ともさっさとPCを落して、リビングのテレビの前に陣取った。マク
ワーター先生の『人間の言語』の最後の3コマ。日常的に話されない言語は保存の努力
に関わらず消滅する運命にあると言う「言語の死」。国際言語の試みや手話言語の発達な
どを取り上げた「人工言語」、そして、英文の単語ごとにそのルーツや語源と意味や綴りの
変化を辿る「マスタークラス」。うん、言語って、興味が尽きないなあ。次からはスタンフォー
ド大学レラー教授の『英語の歴史』。古期英語から中期英語、そして近代英語へ・・・。

最近、MOOC(ムーク)の記事が相次いで雑誌や新聞に載っていて、良い時代が来そうな
予感がする。MOOCは「Massive Open Online Courses」(大規模公開オンライン講座)の
頭文字で、2年くらい前から急速に発展して来て、世界各国の有名大学が参加するベンチ
ャーも発足している。私たちが家で見ているDVD版の講義シリーズと大きく違っているの
は、MOOCは概ね無料で、授業に「参加」できると言うところ。大学の授業だから、宿題もあ
るし、ディスカッションもあるという。インターネットを通じて誰でもいつでも「世界の一流大学
で勉強ができる」というのは画期的なことだと思う。

ワタシは大学には行かなかったけど、それは親が教育熱心でなかったわけでも、ワタシに
知識欲や学習意欲がなかったわけでもなく、単にワタシの学習パターンが学校と言う集団
環境に馴染めなかっただけなので、文系、理系に関係なく興味のある科目を自分のペース
で学べるのは願ったり叶ったり。でも、MOOCの講座を最後までがんばって修了する人は
全体の10%くらいらしい。はて、入試などの選考手続きがないから、学歴も年令も能力も、
はては受講する動機やニーズも千差万別で、しっかり修了する人が世界に数百万人もいる
受講者の10%「も」いるというのはすごいと思うけどな。

日本には「門前の小僧、習わぬ経を読み」という諺があるけど、ただ寺の近くに住んでいる
からと言って、親鳥が給餌してくれるの待つひな鳥のように漫然と暮らしていたら、毎日聞こ
える読経も「習わぬ経」で終わってしまわないかな。ある程度の興味がないと、「習った」だ
けの知識はなかなか記憶に定着しないもんだと思う。まあ、日頃からワタシの母校は「門前
大学小僧学部雑学研究科」と、けっこう本気で言っているけど、さしづめMOOCsは誰でも
自由意思で「読みたい経」を学べる「門前町」というところかなあ。そうだと、うれしいね。