読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

同・級・生 柴門ふみ 文春文庫

2010-03-03 20:03:45 | 読んだ
柴門ふみのエッセイが好きである。
今は、小説新潮で連載している「恋のタネ」を毎月読んでいる。

柴門ふみは、同い年というか同学年である。
それがエッセイを読んでいると「若いなあ」と思う。
そして、そんなに「恋」って大事なのか?と思う。
それでいて、どこかやっぱり同い年だよなあ、と思う古さもある。

漫画は「モーニング」に連載していた『華和家の四姉妹』しか読んだことがない。
またドラマは一切みたことがない。

やっぱりどこか「違う世界」だと思うのである。
それが、こんど文庫となった、ということから、そして酔っ払った勢いから、買ってみたのである。

まあその一気に読みましたです。
おもしろかったか?って
なんといいましょうか、おもしろい、というよりは「腹が立つ」というカンジでありました。

一言で言えば
「なんじゃこら!」
でしょうか。

人が生きていくうえでの根本的なこと、つまり「どうやって食べていこうか」というレベルには全ての登場人物たちはいない。
全ての登場人物たちの関心は唯一つ「恋」なのである。
寝ても醒めても「恋」なのである。

この物語の主人公である鴨居とちなみは同級生で恋人だった。
「だった」というのは、鴨居が就職を決めてプロポーズした時にちなみが「まだ早い」と断って以来、なんとなく気まずい雰囲気から、二人で無理やりに「終わった」ことにしてしまったのである。

しかし、未練が・・・
さらにすれ違い・・・
そして、無理に求める新しい恋・・・

まるで「演歌」の世界だ!

煮えきらぬ二人、互いに好きだというのに、素直になれず、そのくせ他の男や女とセックスをする。

もし私が彼らの知り合いだったら
「ええ加減にせい!」
と怒鳴り飛ばしてやる。

なのに、この物語に登場する人たちは、なんだか変なのである。
変にお節介を焼くけど、中途半端なお節介で、さらに話をややこしくしている。

相手に対する不信感と信頼感で心が揺れ動く、愛しくて愛しくてたまらないがそれを素直に表せない。
そんな中学生のような恋、なのに身体は大人である。
さらに、親には処女で結婚する、ということにしておきたい、という意識。

ああ!イライラする。
といううちに終わってしまった。

こういう物語がなぜ受けるんだろう?
私の感覚がヘンなのだろうか?

柴門ふみ青春三部作、ということでこれからあと2作、文庫ででるらしい。
続けて読んでみようか・・・とりあえず・・・未知の世界・・・
だから読書はやめられない。

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