読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

短編の愉しみ-小説新潮1月号から-(その2)

2008-02-05 21:20:10 | 読んだ
昨日の続きである。
評価は以下の4項目を
①「(オチの)意外性」
②「納得性」
③「余韻」
④「嗜好性」(私好みかどうかということ)
次のランクで
A「いい」
B「まあまあ」
C「あっそう」
D「問題外」
E「読まなければよかった」
行っている。

人格再編 篠田節子 ①C ②A ③C ④A

医療の進歩とともに体の異常には対応でき高齢化が更に進むのだが、心とか精神とかは老齢化に対応できないことから、とうとう「人格再編処置」という手術によって痴呆もボケもなくなるというお話。
それはそれはすばらしいのだが、すばらしいことの陰にはやはりそうともいえないこともあるわけで・・・

週刊誌風に大げさにいえば
「現代日本を覆う病理を暴き、日本人の生き方を問う、抱腹絶倒の問題小説!」
ということになろうか。

面白かった。Aが二つは初めてである。

もうひとつ 角田光代 ①C ②A ③B ④B

これも評価は高い。
私と夫の正俊の旅行に、私の友達・こずえと夫の友達・栄一郎のカップルが一緒に行くこととなった。
行く先はギリシャ。
そして、こずえと栄一郎は不倫カップルでかなりエキセントリック。
旅を続ける中で、私と正俊はどのようになっていくのか・・・

はなむけの言葉 小手鞠るい ①C ②C ③B ④C

10年後の私宛ての手紙と、10年後の私から10年前の私宛ての手紙による物語。
設定は面白いが、内容はまあまあかな。

雪割草 宮木あや子 ①C ②C ③B ④B

和江はもうすぐ80歳になる。近頃頻繁に記憶が飛ぶ。
今は目黒の病院付き老人施設に入っている。
記憶がぼやけて、過去に遡り、青春の恋を思い出す。

まあまあ物語としては面白いが、そういうもんかなあ、という感想かな。

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