待ち望んでいた「禿鷹シリーズ」である。
上巻の帯には
「殺しは血で購え」
「ヤクザも南米マフィアも手玉にとる
極悪刑事の前に、
最強の刺客が現れた!」
とあり、
下巻の帯には
「執拗な罠、
二転三転する
攻防」
「同僚にして敵となる、
屈強な女警部が登場。
衝撃のラストが待つ、
シリーズの白眉!」
とある。
さて、禿鷹シリーズとは、主人公:禿富鷹秋(とくとみたかあき)神宮警察署・生活安全特捜係・警部補が、ムチャクチャなことをする物語である。
「ハゲタカ」というのは苗字の禿富の「禿」と名前の鷹秋の「鷹」からきているということもあろうが、いわゆるハゲタカのように人のものを横取りすることや死肉さえ厭わないという性格を持っていることと、なにより他人に嫌われていることからのあだ名なのである。
このハゲタカ、どれだけメチャクチャかといえば、人を痛めつけることや殺すことなどなんとも思っていない、平気で人を騙す、ヤクザから金をもらうなど当たり前と思う。つまり倫理観などひとかけらもなく、自分の思うとおりに生きているやつなのである。
同僚である警察官であっても、気に入らなければ痛めつけるのである。
なんたって、登場するヤクザのほうが、常識的で倫理観があって好感が持てるのである。(このあたりからこの物語の『異常さ』というものがわかる)
ともかくそのムチャクチャぶりは「見事」であって、あまりにも堂々と屁理屈をこねて自分の思うままにするので私などは「憧れ」てしまうのである。
そういうムチャクチャができるのも、彼が誰よりも「強い」からである。
なんとも理不尽なことに、これまで見てきた(読んできた)どんなスーパーヒーローよりも強いのである。
そうこの理不尽なことがこの物語の特徴であり、冷静になって考えれば「なんともバカバカしい」のであるが、その理不尽さとバカバカしさが、この物語の面白さなのである。
さて、この「禿鷹狩り」は、帯にも「白眉」とあったように、最終話である。
ハゲタカのあまりの無軌道は、警察上層部にとっても目に余るものがあったらしく、(なにしろ、エリート警察官の弱みを握っているのである)「石動寿満子(いするぎすまこ)」という女ハゲタカのような警部を送り込んでくる。
その石動が、ハゲタカが組んでいるヤクザ組織「渋六」の敵対組織である南米マフィアの「マスダ」と手を組んで、ハゲタカと渋六をつぶそうとする。
それはそれはトンデモナイ手段を使うのである。
それに対抗するハゲタカもトンデモナイのである。
トンデモナイこととトンデモナイことが合体すると、真実味があふれてくるのが凄い。
登場する人物たちの中で、渋六の二人の幹部、野田と水間に深く同情する。彼らはヤクザ組織の中で相当の人物であり、こういうヤクザであったら、お付き合いしてもいいかな、と思うのである。
彼らはハゲタカと組むことによって、散々な苦労をするのである。
さて、本書でハゲタカはどういうムチャをするのか、ムチャの結末はどうなるのか。ぜひ読んでみてください。
なお、絶対に解説を先に読むのはおやめください。
でも、解説の大矢博子さんが「どうしても書いておきたい」として書いてことについて私も非常に驚いた。最後に登場した人物にぜひ会いたいものである。
「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
上巻の帯には
「殺しは血で購え」
「ヤクザも南米マフィアも手玉にとる
極悪刑事の前に、
最強の刺客が現れた!」
とあり、
下巻の帯には
「執拗な罠、
二転三転する
攻防」
「同僚にして敵となる、
屈強な女警部が登場。
衝撃のラストが待つ、
シリーズの白眉!」
とある。
さて、禿鷹シリーズとは、主人公:禿富鷹秋(とくとみたかあき)神宮警察署・生活安全特捜係・警部補が、ムチャクチャなことをする物語である。
「ハゲタカ」というのは苗字の禿富の「禿」と名前の鷹秋の「鷹」からきているということもあろうが、いわゆるハゲタカのように人のものを横取りすることや死肉さえ厭わないという性格を持っていることと、なにより他人に嫌われていることからのあだ名なのである。
このハゲタカ、どれだけメチャクチャかといえば、人を痛めつけることや殺すことなどなんとも思っていない、平気で人を騙す、ヤクザから金をもらうなど当たり前と思う。つまり倫理観などひとかけらもなく、自分の思うとおりに生きているやつなのである。
同僚である警察官であっても、気に入らなければ痛めつけるのである。
なんたって、登場するヤクザのほうが、常識的で倫理観があって好感が持てるのである。(このあたりからこの物語の『異常さ』というものがわかる)
ともかくそのムチャクチャぶりは「見事」であって、あまりにも堂々と屁理屈をこねて自分の思うままにするので私などは「憧れ」てしまうのである。
そういうムチャクチャができるのも、彼が誰よりも「強い」からである。
なんとも理不尽なことに、これまで見てきた(読んできた)どんなスーパーヒーローよりも強いのである。
そうこの理不尽なことがこの物語の特徴であり、冷静になって考えれば「なんともバカバカしい」のであるが、その理不尽さとバカバカしさが、この物語の面白さなのである。
さて、この「禿鷹狩り」は、帯にも「白眉」とあったように、最終話である。
ハゲタカのあまりの無軌道は、警察上層部にとっても目に余るものがあったらしく、(なにしろ、エリート警察官の弱みを握っているのである)「石動寿満子(いするぎすまこ)」という女ハゲタカのような警部を送り込んでくる。
その石動が、ハゲタカが組んでいるヤクザ組織「渋六」の敵対組織である南米マフィアの「マスダ」と手を組んで、ハゲタカと渋六をつぶそうとする。
それはそれはトンデモナイ手段を使うのである。
それに対抗するハゲタカもトンデモナイのである。
トンデモナイこととトンデモナイことが合体すると、真実味があふれてくるのが凄い。
登場する人物たちの中で、渋六の二人の幹部、野田と水間に深く同情する。彼らはヤクザ組織の中で相当の人物であり、こういうヤクザであったら、お付き合いしてもいいかな、と思うのである。
彼らはハゲタカと組むことによって、散々な苦労をするのである。
さて、本書でハゲタカはどういうムチャをするのか、ムチャの結末はどうなるのか。ぜひ読んでみてください。
なお、絶対に解説を先に読むのはおやめください。
でも、解説の大矢博子さんが「どうしても書いておきたい」として書いてことについて私も非常に驚いた。最後に登場した人物にぜひ会いたいものである。
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