読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

白骨の語り部-作家六波羅一輝の推理- 鯨統一郎 中央文庫

2009-12-29 21:02:46 | 読んだ
いつもの「鯨ワールド」と思って読み始めたら、違う。
なんというか「まじめ」なのである。
というか「本格派」というか。

前半はこのシリーズ(作家六波羅一輝の推理)の謎解き人である、六波羅一輝とその相棒の北村みなみの紹介もあり、事件の前段があり、なので、戸惑うというかよくわからない部分もあるが、読み進めば、ああそうなのか、と思う。

舞台は「岩手県遠野」
したがって、民話がちりばめられている。

トリックの一部と、犯人は途中から容易に推測できるが、肝心なキーとなる謎は、やっぱり最後にならないと解けない。

だから途中から読むのを急いでしまった。

これまで読んだ鯨統一郎のミステリーは「バカバカしさ」が、陰惨さみたいなものを救ってくれたし、どのようにバカバカしく謎解きをするのかというところも『読みどころ』だった。

しかし、今回(というかこのシリーズ)はそうではないらしい。
とはいいながら、探偵である六波羅一輝は、パソコンに向かっていると、意識が飛んで自動筆記状態になり、それが事件解決に結びつく、というのだから、ちょいとバカらしさがあるが、これまでとはキャラが弱い。

ならば、どのようなところに『読みどころ』があるのか、本格的に舞台次の「ニライカナイの語り部」(2010年1月刊行予定)に期待したい。

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