読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

救援力<リリーフ投手の極意> 鹿取義隆 ベースボール・マガジン社

2008-10-29 21:49:29 | 読んだ
著者は私と同い年である。

この年代は、古きよき時代の「精神力による解決」と新しい時代の「科学的解決力」を理解しているといえる。

著者は、高校は高知商業で大学は明治である。
それだけで理不尽で精神力主体の練習をさせられてきたということがわかる。

精神力で何事も成る、と教えられてきたのである。

それは今から見れば論外の練習であったが、身についてしまうものがあったのである。
精神力もあなどれないのである。

又、巨人に入団して、自分の使われ方に疑問を感じたりする。
それは、理屈に合わない「俺の言うことを聞け」という上層部の考え方に反発していることであり、非科学的だったり封建的であったりすることが許せない世代でもある。

だから感情と理屈がちゃんとかみわないとイヤなのである。
ところがイヤであっても、ヤレといわれれば何とかしてみせよう、という気持ちもあるから難しい。

そんなことを著者は書いている。

現役時代の活躍はよく知っている。
明治大学時代、鹿取と高橋三千丈(みちたけ)の二人が大車輪で活躍したこと、1年先輩の江川らスター選手がいっぱいいた法政大学に一回り小さな明治大学の選手が一生懸命挑んだ姿。
プロ選手になって、こちら側から見ていても理不尽な使われ方をしているのに、飄々としてマウンドに上がる鹿取義隆。
そんな姿になんだか共感するものがあった。

そしてこれは全然知らなかったことなのであるが、コーチになってからの科学的な取り組みである。
著者の書いているような取り組みが、小学校からプロまで行えれば、日本の野球はもっと面白く強くなるのではないかと思うのである。

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