チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物を繋ぐもの 105

2019年03月01日 11時07分21秒 | 日記
着物を着る意味がわからなくなることがある
一番はじめの壁ではヨーロッパに行き日本の文化がどれだけヨーロッパの美術芸術に影響を与えたかということがわかり、帰ってから意気揚々と着物に取り組んだ

毎日着物を着るということが習慣になり
というより自分に課せてしまっているので時々ストレスが頭る
そういうときは着物が大嫌いになる
だったら着なければいい
なぜに着物を着る必要があるのか
着物を着なくても一生を過ごすことができるのにーーーー

「とにかく10年は365日着物を着て生活をしてみよう」
そう自分に約束をしたので自分を裏切ることは出来ない
9年目になっていた あと一年しかし着物を着るのが楽しくない

その時よく遊びいいっていた京都祇園の「えん」の二人に
「ニューよく行かへんか?」と誘われた
帰って相談するとオーケーが出て早速申し込む

宿泊先はニューヨークで活躍する米国人(国際弁護士)に嫁いでいだ共通の友人宅
はじめてのアメリカ
ケネデイー空港についたときの驚き広い 物が豊富 人がいきいきと歩いている みんなニコニコしている
こういう国と戦っては勝ち目はないわねと言うのが飛行場についての第一印象

二週間のホームステイ
ミュージカルを見てオペラ三昧はてはカナダまででかけていく ナイアガラの滝を見るなど遊び呆ける三人
ホームステイのお宅は豪邸で私達三人はそれぞれ大きなお部屋を与えられていた
ご主人は朝早く7時には出てしまい夜は9時以降顔を合わせる日は少ない よく働くなと感心

台所には皿洗い機や洗濯機、乾燥機 冷蔵庫日本にはまだない大型のものばかりで文明の違いにも驚く
こういう電化生活がすぐにでも日本にやってくるのだろうがそういう時代になって着物ってどういう位置づけになるのかしら
とこの地に来ても自分の未来の居場所が定まらない

そういう不安を庭でお茶をしているときにこぼしたら
「そうだ明日の金曜日私に着物を着せて」と頼まれる
高級住宅街のこの地域では地域ボランテイアの話し合いなどで毎週金曜日は持ち回りのパーテイが開かれている
日本の友達としてみんなに紹介するのでということで私達三と奥方は着物を着て出席

もうヤンヤの喝采 こんなに喜ばれるのかと嬉しくなる チャコちゃん先生一気に着物が好きになった(単純)

更に次の金曜日はご主人のお招きで高級レストランに
桜のシーズンだったので桜の着物を着ていく、白地に老木の桜の木が花をいっぱい咲かせている柄だ
中に入ると店にいた見知らぬ男たちが一斉に立ち上がり私に向かって拍手 女性たちもにこやかに手を叩く
嬉しくて最敬礼 テーブルに付くとあちこちからシャンパンが届く!
夢のような出来事だ

ああ着物ってすごいな、日本人でよかった!
そしてまたいそいそと着物に戻るチャコちゃん先生

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