宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

流出事故の原油を、微生物が分解している ~ メキシコ湾

2010年08月25日 | こっくり亭日記


Study shows deepwater oil plume in Gulf degraded by microbes (英文)

 
「史上最悪の原油流出事故」となった、メキシコ湾の原油。BPの深海油井から漏れた大量の原油は、驚くほど広範囲を覆う悪夢の流出事故となり、漁業にも大打撃を与えた。海岸にも、真っ黒な原油がベットリとついた、鳥や魚たちが打ち上げられていた。

これほど悲惨な原油流出事故。深さ1000mを超える深海の出来事だけに、人間が潜ったところで、どうにもならない。どうやって、事態を収拾するのか。誰もが絶望感にとらわれてしまう問題だった。

ところが、予想を上回る速さでメキシコ湾の流出原油が減少していることが判明した。原因は、いったい何・・・?

どうやら、救世主が登場したようだ。アメリカの「ロレンス・バークレー国立研究所」が発表したところでは、なんと、深海に生きる未知の微生物が、せっせと原油を分解しているというのだ。

研究所の発表によると、
 
>Our findings show that the influx of oil profoundly altered the microbial community by significantly stimulating deep-sea psychrophilic (cold temperature) gamma-proteobacteria that are closely related to known petroleum-degrading microbes,” says Terry Hazen, a microbial ecologist with Berkeley Lab’s Earth Sciences Division and principal investigator with the Energy Biosciences Institute, who led this study. “This enrichment of psychrophilic petroleum degraders with their rapid oil biodegradation rates appears to be one of the major mechanisms behind the rapid decline of the deepwater dispersed oil plume that has been observed.”
 

膨大な流出原油は、海中の環境を大きく変えた。それは、深海で生きる微生物たちに、深甚な影響をもたらした。どうやら、新しい環境に適応する微生物が、急激に増殖したようだ。それは、原油を分解する微生物。
 
「微生物は、大量発生して酸素を消費しつくすのではないか」というのが、唯一の懸念材料だったのだが、それは杞憂にすぎなかった。微生物の活動のおかげで、海中の酸素が減少した様子はないという。つまり、魚やほかの生物に、悪影響をおよぼしていない。

 
>“Our findings, which provide the first data ever on microbial activity from a deepwater dispersed oil plume, suggest that a great potential for intrinsic bioremediation of oil plumes exists in the deep-sea,” Hazen says. “These findings also show that psychrophilic oil-degrading microbial populations and their associated microbial communities play a significant role in controlling the ultimate fates and consequences of deep-sea oil plumes in the Gulf of Mexico.”
 

深海の原油汚染は、人間にはどうすることもできない。陸地のことなら、なんとか努力しようもあるけど、こればっかりは・・・。でも、どうやら、そういうときに作動する天然の癒しシステムが、深海にはもともと備わっているのではないか? 科学者たちも、大きな可能性を感じている様子。
 
深海には、まだまだ人間の知らないことが多いようだ。汚れ、傷ついた地球を黙々と癒す、深海の微生物。まさしく、微生物こそは、「究極のヒーラー」と呼べるのではないだろうか・・・!?
 

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異常気象の原因は、ブロッキング現象?

2010年08月25日 | 異常気象
独立行政法人 防災科学技術研究所 
 
それにしても凄まじい、世界の異常気象。10年以上も前から、「なんだか、気候がおかしい」と言われていたが、ここにきて、いよいよ爆発的な現象が起きてきた。
 
「今年は、少なくとも30年に1度の異常気象です」と気象庁が宣言したのは、3月の初め頃だった。でも異常気象は、それから世界中でさらに本格化した。特に、5月以降の猛暑と豪雨がすごい。国連の機関も調査と対策に乗り出している。

国連の気象専門家は、世界各地の異常気象を「過去に例のないほどの連続的な現象」であるとしている。コメントの中で、「ブロッキング現象」なる、耳慣れない言葉がしきりに飛び出した。日本の専門家も、「今年の異常気象は、ブロッキング現象の発生と考えられます」と言い始めた。

いったい、「ブロッキング現象」って何?・・・というわけなのだが、この言葉を初めて聞いたのは、2008年の夏だった。あの頃は、毎晩のように、夜になると滝のような豪雨が降って、何時間も雷がゴロゴロ鳴り、稲妻がピカピカ光り続けるので、空が真っ白に見えたものだ。思えば、本当に「これは、気候がおかしい」と思い始めたのは、あの頃だったかもしれない・・・。「ゲリラ豪雨」という呼び名が登場したのも、あの頃だったように思う。

当時、専門家が「これは、ブロッキング現象です」と解説しているのを聞いて、「ブロッキング現象ってのは、雷がゴロゴロいうことなんだな?」と思ったものだ。でも、よく聞いたら、そういう意味じゃなかった。そうではなくて、「こういう奇妙な天気が、1ヶ月も2ヶ月も 続くこと 」が、ブロッキング現象だったのだ。
  
ブロッキング現象というのは、別名、「偏西風の蛇行」とも言われる現象。というより、ブロッキング現象は、「偏西風の蛇行」の原因であり、結果でもあるというべきか。つまりは、切っても切れない表裏一体の関係。

偏西風は、日本やヨーロッパのような、中緯度地帯 (赤道からも北極からも離れた、中くらいの緯度の地域) を西から東に向かって吹き続けている、地球規模の気流。われわれの遥か頭上、高い空の上をビュービュー吹いている偏西風は、「ジェット気流」と呼ばれる。

もっとも、西から吹き続けているといっても、自然がやっていることだけに、一定ではない。ところによっては、強まったり、弱まったり、南や北に方角がブレたりしている。

このジェット気流が、南にいったり、北にいったり、蛇のようにクネクネと進むことを「偏西風の蛇行」と呼ぶ。最近の異常気象を引き起こしている、直接の原因としてクローズアップされてきた。

いつもなら、ジェット気流が空気を動かして、ちゃんと西から東へ、グルリと大気が循環するようになっている。暑さや寒さも、空気と一緒に流れてく。それだけではない。低気圧も、風に乗って流れつつ、各地に雨を降らせていく。これが、地球規模の空調システム。それにしても、地球は、うまい具合にできているものだ・・・。
 
ところが、ジェット気流が蛇行すると、とたんに空気の動きが悪くなってくる。川の流れが曲がりくねっていると、その間に土砂が積もって中洲ができてくるように、ジェット気流の大蛇行がしばらく続くと、その間に、動かない空気のカタマリができてくる。しまいには、巨大な空気のカタマリが、どっかりと居座って、動かなくなってしまう。こういうのを、「ブロッキング高気圧」と言います。





ブロッキング現象が起きると、どうなるか。熱い気団や、冷たい気団がどっかりと居座ってしまうので、いつまでも暑さが続く地域と、なぜか寒さが続く地域に、くっきりと分かれることになる。

それだけではない。「ブロッキング高気圧」が立ちふさがっていると、普通なら西から東に流れていくはずの空気が、せき止められてしまう(ブロックされる)。本来なら、西から東に流れつつ、各地に雨を降らせていくはずの低気圧が、ここでせき止められてしまうので、集中豪雨の地域と、カンカン照りの地域に分かれてしまう。地球規模の空調不全だ。これは恐ろしい。

気象庁によると、ブロッキング高気圧は、ものすごく大きい。直径が数千kmから、ときには1万kmにも達する、巨大な空気のカタマリ。台風なんか、目じゃないほどの大きさだ。地球の大気圏では、もっともマクロな現象だという。 

う~ん、やっぱり、地球の大気循環は、奥が深い・・・。
 

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