ナショナル・ジオグラフィック (動画45分)
ナショナル・ジオグラフィックの動画で、「アステカ文明が滅亡した本当の原因」という特集をやっていた。これが本当なら、恐るべき真実だ!?
(注意 : ノンフィクションとはいえ、動画を楽しみたい人にとっては、以下の記述にはネタバレの恐れがあります)
16世紀、スペイン人がメキシコに上陸したとき、メキシコには「アステカ帝国」が繁栄していた。人口が2000万人近くもいたとされる、当時の地球上では、かなりの大国。湖上に浮かぶ首都・テノチティトランは、人口30万人だったとも言われる。こちらは、当時としては世界最大級の都会だった。
そんなアステカ帝国が、スペイン人の侵略者によって滅ぼされ、支配された悲劇は有名だ。でも、真の悲劇は、その後にやってきた。なんと、その後まもなく大流行した伝染病によって、アステカ人の大半が死に絶えてしまったのだ。
この、伝染病によるジェノサイド (民族撲滅) が、いかに徹底していたか。人口が2000万人近かったとされる当時のメキシコで、最初に大流行した1545年の一年だけで死んだ人が、1500万人。次に大流行した1576年には、すでに人口が激減していたが、さらに200万人が死んだとされている。合計1700万人が死に絶えたことにより、メキシコ先住民は8割も減少し、ヨーロッパからの移住者たちに取って代わられることとなった。
まさに、恐るべき悲劇。人類史上、最大級の疫病被害だったことは間違いない。
これは、古来から「スペイン人がヨーロッパから持ち込んだ病原菌が原因」とされてきた。大流行したタイミングからしても、中世ヨーロッパが伝染病の宝庫だったことからしても、状況証拠は限りなくクロに近い。どう見ても、発生源はスペイン人と思われた (筆者も最近、本ブログにそう書いたばかりだ・・・)。
ところが、それが覆される証拠が発見されたという。スペインの首都・マドリッドの図書館に、当時の医者が書き残した記録が保管されていたのだ。それによると、スペイン人たちも、メキシコ原住民たちが病気でバタバタ倒れていったことには、ビックリしてしまった。病名は、彼らにも分からなかった。「未知の伝染病」と、記録には残されている。経験豊富なスペイン人の医者にとって「未知の伝染病」だったということは、本国スペインには無い病気だったということ。つまりそれは、これを持ち込んだのがスペイン人ではなかったことを物語っている。
そこで、当時の気候が調べられた。大昔の気候を調べられるというのも不思議な話なのだが、それは「樹齢800年の、木の年輪」を見れば分かる。暑さや寒さ、洪水や干ばつを数え切れないほど乗り切ってきた老樹の年輪には、その跡がクッキリと残されていた。
それによると、伝染病が大流行した年の前後の数年間は、なんと、「過去500年間で最悪の干ばつ、雨がほとんど降らない超カンカン照り」の日々だったということが判明した。しかし、伝染病が大流行した年だけは、一転して、なぜか大雨。これまた、最悪の集中豪雨で、大洪水になった。ここで大量発生したネズミが、新種の伝染病を一気に広げてしまったと考えられている。
なんということだ。これが本当なら、原因は、スペイン人じゃなかったのだ。そうではなくて、本当の原因は、異常気象。大洪水と干ばつの、ダブルパンチにやられたということになる。なんとも恐ろしい、衝撃の真実。
ということは、アステカ人たちは、スペイン人のせいで滅びたわけではない。単に「運が悪かった」ということになる。まさしく、「天がアステカを滅ぼした」と言うべきか。もっとも、スペイン人による奴隷支配で、生活環境が大幅に悪化したことも、伝染病の広がりに拍車をかけたと言われる。
それにしても、大国の人口の大半が、たったの1年かそこらで死に絶えるとは。周囲の人間の大半が、肺病にかかって激しく咳き込み、ガッと血を噴きながら、次々に倒れて死んでいく。まさしく、身の毛もよだつ地獄図だ。アステカ人は、本当にツイてなかった。
でも、彼らに取って代わったスペイン人たちだって、もとはといえば、似たようなものだったのだ。中世ヨーロッパでは、「伝染病が蔓延したおかげで、一国の人口が半分に減りました」なんてことが、そこら中で起きていた。そんな血ヘドにまみれた地獄をかいくぐり、さんざん鍛えられてきたヨーロッパ人は強かった・・・。
今でこそ、だいぶマシになってきているとはいえ、地球というのは本来、これほど荒っぽい環境なのである。マトモに現実を直視したら、恐怖で背筋が凍りついてしまう。地球人類の生活は、常に何かで気を紛らわしていない限り、とてもやってられない。
ナショナル・ジオグラフィックの動画は、さらに恐ろしい話で締めくくられている。
「大洪水と干ばつのダブルパンチ」といえば、なにか思い出すものがないだろうか。そう。世界中で起きている、最近の異常気象だ・・・!!
恐ろしくて、これ以上はとても書けない。どうしても先を聞きたい人は、ナショジオの動画をどうぞ。
アースチェンジ情報の宝庫 →
ナショナル・ジオグラフィックの動画で、「アステカ文明が滅亡した本当の原因」という特集をやっていた。これが本当なら、恐るべき真実だ!?
(注意 : ノンフィクションとはいえ、動画を楽しみたい人にとっては、以下の記述にはネタバレの恐れがあります)
16世紀、スペイン人がメキシコに上陸したとき、メキシコには「アステカ帝国」が繁栄していた。人口が2000万人近くもいたとされる、当時の地球上では、かなりの大国。湖上に浮かぶ首都・テノチティトランは、人口30万人だったとも言われる。こちらは、当時としては世界最大級の都会だった。
そんなアステカ帝国が、スペイン人の侵略者によって滅ぼされ、支配された悲劇は有名だ。でも、真の悲劇は、その後にやってきた。なんと、その後まもなく大流行した伝染病によって、アステカ人の大半が死に絶えてしまったのだ。
この、伝染病によるジェノサイド (民族撲滅) が、いかに徹底していたか。人口が2000万人近かったとされる当時のメキシコで、最初に大流行した1545年の一年だけで死んだ人が、1500万人。次に大流行した1576年には、すでに人口が激減していたが、さらに200万人が死んだとされている。合計1700万人が死に絶えたことにより、メキシコ先住民は8割も減少し、ヨーロッパからの移住者たちに取って代わられることとなった。
まさに、恐るべき悲劇。人類史上、最大級の疫病被害だったことは間違いない。
これは、古来から「スペイン人がヨーロッパから持ち込んだ病原菌が原因」とされてきた。大流行したタイミングからしても、中世ヨーロッパが伝染病の宝庫だったことからしても、状況証拠は限りなくクロに近い。どう見ても、発生源はスペイン人と思われた (筆者も最近、本ブログにそう書いたばかりだ・・・)。
ところが、それが覆される証拠が発見されたという。スペインの首都・マドリッドの図書館に、当時の医者が書き残した記録が保管されていたのだ。それによると、スペイン人たちも、メキシコ原住民たちが病気でバタバタ倒れていったことには、ビックリしてしまった。病名は、彼らにも分からなかった。「未知の伝染病」と、記録には残されている。経験豊富なスペイン人の医者にとって「未知の伝染病」だったということは、本国スペインには無い病気だったということ。つまりそれは、これを持ち込んだのがスペイン人ではなかったことを物語っている。
そこで、当時の気候が調べられた。大昔の気候を調べられるというのも不思議な話なのだが、それは「樹齢800年の、木の年輪」を見れば分かる。暑さや寒さ、洪水や干ばつを数え切れないほど乗り切ってきた老樹の年輪には、その跡がクッキリと残されていた。
それによると、伝染病が大流行した年の前後の数年間は、なんと、「過去500年間で最悪の干ばつ、雨がほとんど降らない超カンカン照り」の日々だったということが判明した。しかし、伝染病が大流行した年だけは、一転して、なぜか大雨。これまた、最悪の集中豪雨で、大洪水になった。ここで大量発生したネズミが、新種の伝染病を一気に広げてしまったと考えられている。
なんということだ。これが本当なら、原因は、スペイン人じゃなかったのだ。そうではなくて、本当の原因は、異常気象。大洪水と干ばつの、ダブルパンチにやられたということになる。なんとも恐ろしい、衝撃の真実。
ということは、アステカ人たちは、スペイン人のせいで滅びたわけではない。単に「運が悪かった」ということになる。まさしく、「天がアステカを滅ぼした」と言うべきか。もっとも、スペイン人による奴隷支配で、生活環境が大幅に悪化したことも、伝染病の広がりに拍車をかけたと言われる。
それにしても、大国の人口の大半が、たったの1年かそこらで死に絶えるとは。周囲の人間の大半が、肺病にかかって激しく咳き込み、ガッと血を噴きながら、次々に倒れて死んでいく。まさしく、身の毛もよだつ地獄図だ。アステカ人は、本当にツイてなかった。
でも、彼らに取って代わったスペイン人たちだって、もとはといえば、似たようなものだったのだ。中世ヨーロッパでは、「伝染病が蔓延したおかげで、一国の人口が半分に減りました」なんてことが、そこら中で起きていた。そんな血ヘドにまみれた地獄をかいくぐり、さんざん鍛えられてきたヨーロッパ人は強かった・・・。
今でこそ、だいぶマシになってきているとはいえ、地球というのは本来、これほど荒っぽい環境なのである。マトモに現実を直視したら、恐怖で背筋が凍りついてしまう。地球人類の生活は、常に何かで気を紛らわしていない限り、とてもやってられない。
ナショナル・ジオグラフィックの動画は、さらに恐ろしい話で締めくくられている。
「大洪水と干ばつのダブルパンチ」といえば、なにか思い出すものがないだろうか。そう。世界中で起きている、最近の異常気象だ・・・!!
恐ろしくて、これ以上はとても書けない。どうしても先を聞きたい人は、ナショジオの動画をどうぞ。
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