宇宙のこっくり亭

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異常気象の原因は、偏西風の蛇行?

2010年08月12日 | 異常気象
 
2010年は、世界的に大変な異常気象が起きてます。

原因については、「エルニーニョ現象」や「ラニーニャ現象」を挙げる人が多い。専門家諸氏によると、今年の春までは、エルニーニョ現象が起きていた。この夏からは、ラニーニャ現象が起きているという。ややこしい話なのだが、この2つは同じコインの表と裏みたいな関係。どちらも、世界中で異常気象を起こすことに変わりない。

でも、専門家がよく挙げる「異常気象の原因」には、もうひとつある。それが、「偏西風の蛇行」。





上の図が、地球規模での空気の流れ。そもそも、こんな空気の流れが起きる最大の原因は、南と北とで、空気の温度が違うこと。南で温められた空気は軽くなり、北で冷やされた空気は重くなる。それが原因で、南と北では、気圧が違います。水は、高いところから低いところに向かって流れる。同じように、空気も気圧が高いところから、低いところに向かって流れます。こういう、南北間の温度差による空気移動に、「地球の自転」というヒネリによる東西の動きが加わる。この2つが解れば、地球規模の気流が見えてきたも同然。
 
赤道の近くでは、「貿易風」が吹いている。これは、もともと赤道に向かって吹く北風なのだが、地球の自転のおかげで、東から西へと斜めに吹いてます。

それに対して、日本やヨーロッパなどがある中緯度エリアでは、「偏西風」が吹いている。これは、もともと北極に向かって吹く南風なのだが、地球の自転のおかげで、西から東へと斜めに吹いてます。

(↑これは、北半球の場合。南と北の関係が、南半球では逆になります)。

おもしろいのは、同じ「地球の自転」が原因なのに、貿易風は東から西へ、偏西風は西から東へと、風向きが逆になっているところ。

不思議な話なのだが、原理は単純。というのも、地球は、一日24時間で自転している。赤道も、温帯も、北極も、みんな同じ地球上にある。だから、みんな一緒に、仲良く一日24時間でクルッと一回転しています。

でも、同じ「24時間で一周」といっても、一周するときに移動する距離が違います。赤道の周囲は4万キロもあって、とても長い。それにくらべて、北極の近くは、一周するといったって、たいした距離じゃありません。それはやっぱり、地球が丸いから。このため、同じ24時間でも、北極はゆっくりと回っているのに対して、赤道はものすごい速さで回っています。だから、遠心力で、赤道の方がちょっとふくらんでいる。これが、「地球は、球体ではなく、楕円形なのだ」と言われるゆえん。
  
日本から、赤道に向かって飛行機でまっすぐ飛ぶとする。飛んでいる間にも、地球は自転している。同じ自転でも、日本と比べて、赤道のあたりは、ものすごい速さで回っている。このため、日本から見ると、飛行機は地球の自転に遅れて、ズルズルと西に流されているように見える。
 
逆に、日本から、北極に向かって、飛行機でまっすぐ飛ぶとする。飛んでいる間にも、地球は自転している。同じ自転でも、日本と比べて、北極のあたりは、ゆっくりと回っている。このため、日本から見ると、飛行機は地球の自転に先んじて、スイスイと東に進んでいるように見える。

ざっくりと言えば、これが、貿易風が東から西へ、偏西風が西から東へ吹いている理由ということになる (こういう、地球の自転によるズレを、『コリオリの力』と言います)。

貿易風と偏西風こそは、地球の大気を循環させる、最大の空調システム。ゆえに、この2つの流れがおかしくなると、地球全体の気候が狂ってくる。

早い話が、貿易風の流れをおかしくしているのが、「エルニーニョ現象」や「ラニーニャ現象」。偏西風の流れをおかしくしているのが、「偏西風の蛇行」ということになります。

「偏西風の蛇行」というのは、その偏西風がまっすぐ進んでくれればよいものを、南に行ったり、北に行ったり、蛇みたいにクネクネと曲がって進む現象。これが起きると (正確には、いつもよりひどくなると) どうなるか。

南の熱い空気が、まちがって北に行ってしまったり、逆に、北の冷たい空気が、まちがって南に行ってしまったりすることになる。北欧に熱波が来て、「こんなに暑いの、初めてだ」と北欧人がビックリしたり、南米に寒波が来て、「こんなに寒いの、初めてだ」と南米人がビックリしたり・・・といった現象が起こる。

それだけではない。同じ緯度でも、暑いところや寒いところ、ムラができてしまう。今年の冬は、北米の東海岸に史上最大の寒波が到来し、ニューヨークやワシントンが雪に埋もれた。その一方、皮肉なことに、冬季オリンピックが開催された西海岸のバンクーバーは記録的な暖冬で、スキー場に雪を運び込むハメになってしまった。こういうマダラ現象も、「偏西風の蛇行」として説明されます。気象庁いわく、

>モスクワで38・2度(7月29日)、北京で40・6度(同5日)と異常高温を記録した原因としては・・・(中略)・・・欧州からロシア、東シベリアでは寒帯地域の上空を流れる偏西風(寒帯前線ジェット気流)が北に蛇行、中国北部周辺では亜熱帯地域の上空を流れる偏西風(亜熱帯ジェット気流)が北に蛇行した。日本の梅雨明け直後の猛暑も中国北部周辺と同様、亜熱帯ジェット気流の蛇行が原因と考えられる。


では、なぜ偏西風の蛇行が起きるのでしょうか。

それはやっぱり、地球は広くて、いろんなところがあるから。海洋もあれば、陸地もある。ゆく手には、険しい山脈も立ちはだかっている。特に北半球には、ロッキー山脈やヒマラヤ山脈、チベット高原といった大山脈がそびえ立っています。同じ太陽の光を浴びていても、いろいろと条件が違うので、暑いところや寒いところと、温度にムラができてしまいます。空気の流れは、温度に大きく左右される。これが、気流が渦を巻いてしまう最大の原因らしい。

「なぜか、今年はペルー沖の海水が、いつもより温かい」というのが起点になって、世界中に異変が広がる「エルニーニョ現象」と同じく、「偏西風の蛇行」がいつもよりひどくなるのも、やっぱり、どこかの空気か海水の温度がおかしいからと考えられます。

そんなこんなで、要するに、今年は地球全体で大気の循環が狂っているということ。大気だけではない。海洋の循環も狂っている。そもそも、何が原因で、こうなったのか。やっぱり、究極の原因は、地球温暖化なんでしょうか・・・?
  

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