宇宙のこっくり亭

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くすぶる、国債暴落のリスク

2010年08月13日 | こっくり亭日記
   
異常気象の中、お盆休みの時期を迎えました。でも、今年はどうも、のんびりしたムードがありません。筆者の周囲では、、お盆どころじゃない人が多いようです。

一昨年の「リーマンショック」に始まる強烈な金融危機は、今も記憶に新しい。なぜ、印象が薄れないかと言えば、そのまま世界経済は立ち直ることなく、ズルズルと危機が続いているから。

日本経済も、心配です。懸念材料の最たるものは、財政破綻でしょう。税収が30兆円なのに、80兆円の国家予算を組む。差額は、財政赤字。またまた、国債を大量発行して補填するという。今年度はまだしも、来年度の予算は、果たして組めるのでしょうか。

最近は、「日本は、本当は財政危機ではないのである」という意見が台頭し、流行してきています。いわく、日本には膨大な個人預金がある。ギリシャと違って、外国から借金しているわけではない。政府の債務が900兆円と言ってるが、資産だって何百兆もあるのだ・・・。

確かに、理論的にはその通りだし、やりようによっては、このまま財政赤字でも、まだまだやっていける可能性はあります。

「まだ、やっていける」というのは、つまり、「日本政府は、まだまだ借金を増やせる」ということ。それは、「国債がもっと増えても大丈夫」、最終的には、「日本政府がもっと多くの国債を発行しても、市場が消化できるだろう」というのを意味しています。要は、「国債は、まだまだ売れる。もっと買ってくれる人がいるから」と言ってるのに等しい。

逆に、「財政が破綻する」というのは、どういうことを指すのでしょうか。それは、「国債を発行しても、市場が消化しきれなくなった」ということ。つまり、「日本政府が国債をバンバン発行するけど、誰も買い手がつかない」という状況。

結局のところ、もっと国債が増えても、市場で買い手がつくのかどうか。たとえ、「日本経済には、まだまだ国債を吸収する余力が」あるというのが事実だとしても、現実にマーケットで買い手がつかなかったら、万事休す。理屈はいろいろあるけど、勝負は、その一点に尽きます。

もしも、市場で買い手がつかなかったら、どうなるか。国債の価格が暴落します。それは、「国債の金利が急上昇する」というのと同じ。

98年に、ロシアの国債がデフォルトしたときの騒ぎは凄かった。「金利が80%にもハネ上がった」とか言われてた。デリバティブ理論でノーベル経済学賞を取った人たちのファンドも潰れました。あのときは、「デリバティブ理論の限界だ」と言う人が多かったけど、そうではありません。ノーベル賞学者は、どちらかと言えば看板、もしくはお飾り。実質的にファンドを運営していたのは、典型的な金融マーケットの相場師みたいな人で、「ロシア国債で一発アテてやろう」と思ったら、それが焦げ付いた・・・というのが真相だったみたい。

それはともかく、財政楽観論者は、「財政破綻論者は、国債の金利が急上昇するといつも言ってるけど、実際には、いつまでたっても上がらないじゃないか」と言う。

確かに、その通り。長期金利は、上がるどころか、八月に入って久々に1%を割り込みました。こんなに低い金利でも、日本政府におカネを貸す人たちがいる。金利は、だいぶ前から「上がる、上がる」と言われてるけど、上がるどころか、むしろ下がっている。これを見て、財政楽観論者は、「やはり、財政破綻論者は、狼少年だった。個人金融資産が1400兆もあるから、国債の金利は上がらないのだ」と言っている。確かに、その通り。今のところは・・・。

でも、現実の世の中はフクザツで、何が起きるか分からない。多くの金融専門家が、「国債暴落」をとても心配しています。国債トレーダー出身の知人も「暴落する、する」と何年も前から言ってて、ほんと狼少年なんだけど、でもやっぱり暴落すると言う。

確かに、今までのところ、どんなにバンバン国債を発行しても、市場がそれを消化してきた。でも、それは無理に無理を重ねてきた結果です。郵便貯金なんか、「八割が国債の保有に当てられている」だって。なんじゃそりゃ。そんなの、「郵便貯金」などと呼ぶこと自体が、一種の詐欺だ。正しくは、「国営・国債保有ファンド」と呼ぶべきなんじゃないの・・・?

「こんな無理は、いつまでも続かないだろう」と、金融関係者の多くが思ってます。でも、表立っては口に出さない。そりゃそうだ。本当に国債が暴落したら、みんな困るから(笑)。

実際のところ、「来年度の国家予算が組めるのかどうか」というのが、ひとつの焦点と言える。理論的には、組めます。でも、人間がやってることだけに、現実には分からない。相次ぐ組織改革と政権交代、異常なまでの借金増大と政策のブレで、予算編成の現場もさすがに混乱しているという。小泉政権以来の「政治主導」で、だんだん決定権限がなくなってきた官僚。その一方で、昨年登場した民主党のセンセイ方は、ちゃんと「政治主導」してくれないので、「誰が予算を決めるのか?」がウヤムヤになってきています (これは予算編成に限らず、あらゆる面で起きている現象なんだそうな。複数の官僚からボヤキを聞いてます・・・)。それに加えて、膨大な赤字国債の発行には衆参両院の議決が必要で、ネジレ国会もマイナス材料。あらゆる場面で、相当な混乱や紛糾が予想されます。評論家はともかく、国債マーケットの関係者たちは、「大丈夫かいな?」と言っている。概して、現実の金融マーケットに関わってきた人ほど、悲観論者が多い。筆者の知る範囲でもそうですが、たまたま書店で藤巻健史氏(伝説のディーラーと呼ばれる、有名な国債トレーダー)や、大竹慎一氏(ニューヨークで日本株の取引をやってきた、これまた業界の有名人)の著書を見たところ、「大丈夫かいな?」どころか、口々に「もうダメだ!」と断言されていた(笑いごとじゃないが・・・笑)。

もちろん、危ういのは日本経済だけじゃありません。東を見ても、西を見ても、なんだか危なっかしいとこばっか。精神世界関係者には、「もうすぐ、資本主義が崩壊します」という人が多い。ホントにそうなのかも。

「忘れた頃、ホントに狼が来た」というのが、狼少年のストーリーの結末。大丈夫かいな・・・?


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