ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

カウンセラーからのアドバイス 87回

2008年02月05日 | アドバイス
   ☆ 大腸過敏症のため出勤できない
 Nさんは三十代のビジネスマンですが、最近お腹の調子が悪く大変
困っていました。会社でも会議中に急にお腹が痛くなり、トイレに
駆け込むことがときどきありありましたが、それがだんだん頻繁になり
病院へ行き「大腸過敏症」と診断されました。
 それ以来会社へ通勤できなくなって、大変困っていましたが、Nさん
は一年前に実家の傍に家を建てたので、毎日都心まで二時間かけ通勤
していたのですが、電車に乗るまでバスで三十分かかります。
 ところがバスにはトイレがないので、「もしもトイレへ行きたくなった
らどうしよう」と思うと、不安になり、バスに乗れなくなったからです。
  
 大腸過敏症とは心身症の一種で、原因はストレスだと言われていますが
下痢型 、ガス型、下痢と便秘を交互に起きる、三つのタイプがあるそう
です。最も困るのが下痢型だそうですが、Nさんはそのタイプでした。
 便意を催すと我慢が出来なくなり、すぐにトイレに駆け込むので、急行
電車には乗れずに、さらに途中の駅にあるトイレの場所は、すべて熟知して
いたほどでした。薬を飲んでも一向によくならず、十年前に読んだわたし
の著書を思い出し、それを再び読んでから訪ねてきました。
   ☆ 自律訓練法
 Nさんには心と体との大切なルートである、「自律神経」について、詳しく
説明すると同時に、「心とからとの結びつきについて」も理解していただき
ました。そして大腸過敏症は交感神経(緊張したりストレスがあると高まる)
優位になると起きますので、リラックスしていただくため、催眠法を応用し
セルフ・ヒーリング法と自律訓練法を指導したのです。
 完全壁、繊細、エーカッコシー、プライド高きロマンチストタイプの、Nさん
でしたが、性格分析や心理テストで、次々に表れる自分の内面に「これでは今ま
で病気にならなかったのが不思議だ」と、大変理解できたようです。
 そして、わたしの前では、「本当に素直な自分をさらけ出せた」事が効果が
あったのでしょうか。まるで薄紙をはぐように、その状態が改善されてきた
のです。とっさの時には、その場ですぐに「イージーリラックス法」を行い
気分を安定させる術もマスターしました。
 今ではすっかり元気になり、毎日以前のように会社で、キビキビと働いています。
 
 心と体とは密接な関わりがありますが、わたしは体は心そのものだと
明言しても良いと思います。今までさまざまな方を指導しましたが
適度なストレスは生きるために必要ですが、あまりにも過剰な場合は
「心が発する悲鳴であり、それらが肉体症状となって表れる」のです。
 幸いNさんはそれを自覚し、認識して努力したから快方に向かった
のでしょう。カウンセラーと言わせていただくと、突然死も過労死も
気がつかずにだんだん疲労が蓄積された、結果として起こるのです。
 わたしはそんなタイプの方には、「仕事と命とどちらが大切ですか」
と質問し、自分に表れている心身の状態を、真剣に受け止め理解して
いただくよう、かなりシビアなアドバイスをします。
 あなたに心当たりはないでしょうか?ワークホリックのため、大切な
ご自身の心身をぼろぼろになるまで、がんばらないで下さいね。
 すべて「命あっての物種」であることを、決してお忘れなく。
                          能里子                                               

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